テスラ車が搭載する、交通状況に応じて速度や車線内のハンドル操作をアシストする機能「オートパイロット」は、衝突事故が相次いだことからアメリカ運輸省によって調査が行われています。しかし、新たに、オートパイロット機能を使い、車内で無事出産することに成功した女性が報告されています。

Long but eventful drive to the hospital

https://www.inquirer.com/life/yiran-keating-sherry-wayne-rafa-maeve-tesla-shanghai-san-francisco-teachers-china-mandarin-20211215.html



Newborn Called 'Tesla Baby' After Mom Gives Birth in Back Seat of Car | PEOPLE.com

https://people.com/human-interest/nurses-call-this-newborn-the-tesla-baby-after-mom-gave-birth-car-autopilot/

Baby driver: Philadelphia woman gives birth in front seat of Tesla on autopilot | Tesla | The Guardian

https://www.theguardian.com/technology/2021/dec/19/tesla-baby-philadelphia-autopilot

アメリカ、フィラデルフィア州に住む3歳児の母イラン・シェリーさんは、2021年9月9日の深夜、陣痛が始まったことを感じたとのこと。ただし、3歳になるラファくんの出産経験から「出産まではまだ時間がある」と考えたイランさんは、翌朝、洗濯をしたり幼稚園に行くラファくんの準備をしたりしていたそうです。

夫であるキーティングさんがラファくんに朝食を準備してからイランさんの様子を見に行ったところ、イランさんが破水した瞬間に遭遇。イランさんはラファくんを通園させてから迎えに来てほしいと伝えましたが、キーティングさんは「時間がない」と考えイランさんをそのまま病院に連れていくことに。テスラの助手席に乗り込む頃には、イランさんは歩けないほどの状態になっていました。

一家は無事出発したものの、ラッシュアワーだったため、車は渋滞に巻き込まれることになりました。そこでキーティングさんはテスラをオートパイロットに切り替え、左手をハンドルに置き、後部座席に一人で座ったラファくんの様子を確認しつつ、イランさんの手を握りました。当時についてキーティングさんは「彼女は私の手を粉砕しそうなほど強く握りました。イランに対して『OK、呼吸に集中しよう』と言いましたが、それは自分に対する言葉でもありました。アドレナリンが出るのがわかりました」と語っています。

20分ほどで車は病院に到着し、イランさんはそのまま助手席で娘を出産。小児科医の手によって助手席でへその緒が切断されました。イランさんと生まれたばかりの赤ちゃんは入院することになったのですが、看護師は赤ちゃんを「テスラベイビー」と呼んで様子を見に来たとのこと。

赤ちゃんが生まれたテスラに乗り込むキーティングさん、イランさん、ラファくんの様子。



「オートパイロットの素晴らしいデザインを作り出したテスラの天才的なエンジニアたちには感謝しかありません」とキーティングさん。なお、赤ちゃんは「テス」という名前も検討されたそうですが、最終的にメイブ・リリーと名づけられました。