ミリトンは貴重な戦力へ photo/Getty Images

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今季のレアル・マドリードでは若い選手たちの急成長ぶりが目立つ。

前線ではFWヴィニシウス・ジュニオールがそうだが、最終ラインで見逃せないのがブラジル代表DFエデル・ミリトンだ。

ミリトンは2019年にFCポルトから5000万ユーロの移籍金で加わった選手で、当初は移籍金が高額すぎるとも言われた。セルヒオ・ラモス、ラファエル・ヴァランの牙城を崩すことも敵わず、本人もプレッシャーを感じていたことだろう。

しかし、今夏にラモスとヴァランが退団。ダビド・アラバは加わったが、ついにミリトンが実力をアピールする時がきたのだ。そしてここまでは大成功だ。ミリトンとアラバのコンビは今のレアルに欠かせない守備の要となっている。

186cmと現代のセンターバックの中ではあまりサイズのある方ではないが、対人戦は強い。読みも鋭く、先日2-0で勝利したレアル・ソシエダ戦ではチーム最多となる10回のクリア、5回のタックル成功、ボールリカバリー10回と見事な成績を記録。

スペイン『MARCA』は昨季までのミリトンには自信がなかったと振り返っているが、今は銀河系軍団で戦っていけるとの手応えを掴み始めていることだろう。

ソシエダ戦では他にもヴィニシウス、23歳のFWルカ・ヨビッチがネットを揺らすなど、カルロ・アンチェロッティ体制で自信をつけている若手が目立つ。今夏には大きな補強がなかったが、既存戦力の実力を上手く引き出しているのだ。このあたりはさすが名将アンチェロッティと言ったところか。

ミリトンとアラバのコンビが前半戦で形になったのは大きく、安定感は抜群だ。クリスティアーノ・ロナウドがいた頃の破壊力はないが、堅実な戦いでチャンピオンズリーグの優勝も狙えるはず。若手とベテランが噛み合う今のレアルも相当に厄介なチームと言えそうだ(数字は『WhoScored』より)。