日常でよく見かける「あるもの」を使ってリメイクしたギターがかっこよすぎるとツイッターで話題になっている。

それがこちら。


キラキラしてる...!(画像は総毛宣博さん提供)

ギターの表面が、七色に輝いている。まるでステンドグラスを貼りつけたかのように美しい......。

これは2021年2月21日、デザイナーで、ハンドメイド作品を制作している総毛宣博さんが、作品を投稿しているcraft DAVID(@craftDAVID5)のアカウントに

「古いDVDをハサミで切ってギターに貼ったら、存在感半端ないギターになった件!」

とコメントを添えて投稿した画像。なんとこの表面のキラキラ光っているのは、使わなくなったDVDだというのだ。発想が素敵すぎる......。

この投稿に、ツイッターでは

「まるで螺鈿細工のようで素晴らしく美しいです...」
「発想が素敵ですね!ゴミにせずに装飾にするとは、あっぱれです!!」
「ライブの照明でむちゃくちゃ反射しそう!!!」
「完全にどう見てもゼマティスですね!」
「THE ALFEEの高見沢さんが使いそう...」

といったコメントが寄せられている。また、中には

「音が変わらないんですか?」

といった疑問の声も上がっていたが、それに対し投稿者の総毛さんは

「元々のギターがそんなに高いギターではないので、思ったより音の変化はないように感じます」

とコメントしている。

「このキラキラを何かに活かせないものか...」

Jタウンネット編集部は24日、投稿者の総毛さんを取材し、このギターについて詳しい話を聞いた。

本業の他に、専門学校や県立高校でデザイン、美術の講師をしており、普段から物づくりに親しんでいるという総毛さん。今回話題となったギターを制作した経緯について

「以前、デザインデータのやり取りで大量出た古いDVDをハサミで切りながら捨てておりまして、このキラキラを何かに活かせないものかと考えておりましたところ、趣味のギターにふと目が行き、これでリメイクしてみようと思い立った次第です」

と話す。

まるで元からこんなデザインだったかのように、DVDの欠片がギターにピッタリとハマっているが、どのようにして作ったのだろう。

制作過程の詳細を尋ねると、以下のように説明してくれた。

「ハサミでまず、DVDを四分割し、エンボスヒーター(編注・ハンディサイズのヒーターのこと)をあてながら熱を加え、ディスクの透明な部分と、コーティングされた(キラキラした部分)を分離させます。
このキラキラした部分をさらにハサミで切りながら、おおよその形を合わせながらボンドで貼り付けます」(総毛さん)

ディスクのキラキラした部分を熱で分離させて、それをハサミで切って貼る...。

なかなか大変そうな作業である。なお、総毛さんによれば「時間があるときに少しずつ作業した」そうで、制作期間は約半年とのことだった。

ツイッター上で、「実際に引いたら怪我をしないか心配」というコメントに対し、

「クロスでボディを拭いてみたんですが、変な引っ掛かりはなく、普通に拭けますので、手を怪我する事は無いと思います。劣化して剥がれたりすると分かりませんが」

と返答していた総毛さん。ギター自体は普段メインで弾いているものではなく、あくまで今回の創作用のものだというが「普通に弾けます」とのことだった。

このギターの気に入っているところについては、やはり「見た目ですよね」としており、

「話題性が出来たので、ライブのサブ(ギター)に使えそうです」

とコメントした。

ちなみに、今回、投稿が注目を集めたことについては

「ただただ、イイネしてくださったり、リツイートしてくださったり、カッコいいとコメントで沢山の方々が共感してくださって、本当に感謝です。
デザインでも、アナログの美術でも制作するには多くの時間が掛かるものですが、何にせよ自分の制作したものが、興味を持ってもらえ、共感してもらえることは本当に嬉しい限りです。今後の制作の励みになりました」

と感想を述べた。