ダイアナ元妃が書いた直筆の手紙が複数見つかり、オークションにかけられることがわかった。

計36通に及ぶ手紙とカードはすべて、妃が家族の親しい友人、元大ロンドン地方長官のロジャー・ブランブルに宛てたもの。多くは、チャールズ皇太子との関係の破綻に悩んでいた90年代初めに書かれている。

競売を行うデヴィッド・レイ・オークショニアはこれらの手紙について、「初公開となる、他に類を見ないコレクション」だと説明。同社のウェブサイトによると、1990年8月7日から1997年5月16日までの日付が入ったこれらの手紙とカードは23年以上、「地方の農場にある家の食器棚」の中に保管されていたのだとか。

「非常に寛大な心を持つダイアナ妃の機知と知性を明らかに示す手紙です。受け取り人は、同妃の物語における自身の位置づけを常に、そのときどきに同妃に起きていたその他の出来事から切り離されたものと考えていました」

「ロジャーは子どもの頃からのダイアナ妃を知っています。そして今、彼自身が適任だと考える若い親戚に、これらの手紙を託しました。その方がこれらの手紙を世間一般の人々と共有しようと決断してくれたのは、幸運なことです」

手紙のなかには、同妃が息子のウィリアム王子とヘンリー王子について言及しているものもあるという。

1993年10月、ブランブルも参加していた友人たちとの昼食会の後に出した手紙のなかでダイアナ妃は、「あのような大人の会話に加わることができて、息子たちは大喜びしていました!」と綴っている。

また、1992年6月12日付けの手紙では、『サンデー・タイムズ』紙がジャーナリストのアンドリュー・モートンによる『ダイアナ妃の真実(Diana: In Her Own Words)』の連載を掲載し始めた“恐ろしい週”についても触れている。この連載は、メディアがチャールズ皇太子夫妻の夫婦間のトラブルについて書き立てるきっかけになった。

ロジャーの親戚はなぜ、こうした非常にプライベートな手紙を競売にかけることにしたのだろう? 匿名を希望しているこの親戚によると、より多くの人たちに、ひとりの人間としてのダイアナ元妃を知って欲しいと考えたためだそう。

オークションハウスのウェブサイトには、出品者のコメントとして、次のように書かれている。

「当然ながら、これほど影響力がある人からもたらされた、このように価値あるものを廃棄することはできませんし、さらにはしまい込んで、忘れてしまうことなどできません」

「私たちには、私たちの思い出があります。このオリジナルで喜ばしい内容の手紙が、新たな所有者の方々に同様の喜びを与えてくれることを、そして、近年取り沙汰されているダイアナ妃ではなく、実在したひとりの人間としての妃についてより多くを知ってくれることを、願っています」

手紙は3月18日(現地時間)に、ひとつずつ個別にオークションにかけられる予定。詳細については、こちらで確認することができる。

Photos: Getty Images From marie claire