美しい白壁に大きなヒビが... 宮城・白石城が地震で損傷、地域おこし協力隊員に現状を聞いた
2021年2月13日夜、福島県沖を震源とするマグニチュード7.3の地震によって、宮城県と福島県の一部で震度6強の揺れが観測された。
翌14日、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。
白石城が...悲しすぎる。 pic.twitter.com/PGmklOm6Js
— あしがるさん(白石市地域おこし協力隊) (@ashigaru_san20) February 13, 2021
写真は、今回の地震で震度5強を観測した宮城県白石市にある、白石城だ。
白壁が美しいことで知られる天守閣だが、よく見ると大きなひび割れが......。
「白石城が...悲しすぎる」というコメントが添えられた、白石市地域おこし協力隊の一員・あしがるさん(@ashigaru_san20)が投稿したツイートには、大きな反響があった。
ツイッターにはこんな声が寄せられている。
「やっぱりそれだけ大きい揺れだったのですね。悲しいですね」「本格的な木造ですから、内部の傷みが心配ですね」「とても残念です。白石市のシンボルが......」「早い復興を望むばかりです」
今どういう状況なのだろうか? Jタウンネット記者は、投稿者のあしがるさんに詳しい話を聞いてみた。
「今は痛々しい姿ですが必ず復活します!」
あしがるさん(白石市地域おこし協力隊) (@ashigaru_san20)のツイートより
投稿者のあしがるさんは、宮城県の松島町出身だが、2020年4月から白石市の地域おこし協力隊として、白石市に住んで活動しているという。
白石城の現状についてこう話した。
「白石城は木造で復元したお城です。
壁は土壁というもので、今回剥がれてしまっているのはその上に塗られている漆喰という部分です。
被害の状況としては、壁や中の壁にひび割れが数十カ所見られます」
さらに、「本格的な調査が入ったのですが、ひびが入った天守閣には当分入ることは出来なくなりました」と、最新の動きを報告してくれた。
白石城のホームページにも、「【重要】2/13発生の地震による白石城開館について」という見出しが付いた、次のような告知が掲載されている。
「2月13日に発生した地震による被害・点検の為、白石城天守閣・歴史探訪ミュージアム3階ハイビジョンの営業を中止いたします。なお、再開につきましてはホームページで再度お知らせいたします」
被災前の白石城三階櫓の雄姿(Haseyu-さん撮影、Wikimedia Commonsより)
白石城は、伊達政宗の重臣・片倉小十郎所縁の城として人気が高い。
関ケ原の戦いの後、明治維新までの260余年間、片倉氏の居城だったという。1874(明治8)年に解体されたが、その三階櫓(天守閣)は、1995年に、日本古来の建築様式に基づき復元された。あしがるさんが話したように、全国でも数少ない木造復元の天守閣だ。
ひび割れについて、Jタウンネット記者が白石城管理事務所に問い合わせると、「現在調査中のため、詳しいことは分かりません」とのことだった。ただ、今回の地震による被害は、三階櫓壁面以外にも見られるようだ。
ぜひ天守閣の中に入って内部を見学したい読者も多いだろうが、しばらくお待ちいただくしかない。併設の武家屋敷、歴史探訪ミュージアム、小十郎プラザなどは通常通り営業している。
「今は痛々しい姿ですが必ず復活します!」
白石市地域おこし協力隊員はそう断言した。応援できる方は、ぜひどうぞ。