秋田県の人口減少が止まらないようだ。

県の人口流動調査によると、2021年1月1日現在の推計人口は、94万8964人だった。前年同月比で1万3821人減少したという。

そんな中、2月8日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。

この図の一つは、秋田県の面積を表しているようだ。

秋田県の面積は、なんと東京都と埼玉県と千葉県を合わせた面積と、ほぼ等しいらしい。そんなに大きかったのか。

もう一つは、人口を比較したものだ。秋田県の人口約94万人は、千葉市の人口約98万2000人とほぼ等しいどころか、はるかに少ないのだ。

県の人口が市の人口よりも少ないなんて......、たしかに事態は深刻なようである。

投稿者の「こんでんえいねんしざいほう」(@hiroju5555)さんは、

「いまいち、秋田県の人口減少がヤバすぎる危機感が伝わらないので、小学生でも分かるよう、図で表しました。ご確認ください」

というコメントを添えている。このツイートには、8万1000人を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(2月10日昼現在)。

Jタウンネット記者は、投稿者「こんでんえいねんしざいほう」さんの話を聞いてみた。

「進学先や仕事が本当にない」


「こんでんえいねんしざいほう」(@hiroju5555)さんのツイートより

投稿者「こんでんえいねんしざいほう」さんは、秋田生まれ、秋田育ちだという。この図を作るきっかけについて、こう答えた。

「地理が大好きで、趣味の地図帳市町村人口一覧を見ていて気付きました(秋田県の1番近い人口の都市が、北九州市と千葉市なのもその時気付きました)」

秋田県の人口減少」の原因について、彼の考えを聞いてみると......

「進学先や仕事が本当になく、仙台や東京の大学→そのまま定着してしまいます。私の同級生の大半も帰ってきません(笑)」

進学先の学校や、就職先の企業の選択肢が少ないことが、若者が流出する大きな要因となっているようだ。


「こんでんえいねんしざいほう」(@hiroju5555)さんのツイートより

「東京+埼玉+千葉の面積の場所に、千葉市民しか住んでいないと考えてもらえると、関東の方は分かりやすい.........ちなみに、これからも毎年1万人以上減っていく予定(笑)」(「こんでんえいねんしざいほう」さん)

人口密度の全国ランキングは、秋田県は45位だ。46位岩手県、47位は北海道である。投稿者も、故郷・秋田県について「田んぼが広がるスカスカな県(笑)」と評している。

秋田県としては、テレワークなど新しい働き方を活用した人材誘致策に、積極的に取り組んでいるようだ。移住定住者の増加や、都市部に基盤を置きながら、秋田にも生活の場を広げる「2拠点居住」者の創出などに期待しているのだろう。

コロナ禍をチャンスと捉え、地方回帰の流れを生み出せるか? 秋田県にはがんばってほしい(千葉市民の筆者も応援している)。