新宿・東京〜小田原間で運転!


E257系の特急「踊り子」(2020年3月、伊藤真悟撮影)。

 JR東日本は2020年11月12日(木)、東海道線でE257系電車を使った特急「湘南」を2021年春から運行すると発表しました。

 首都圏と伊豆方面を結ぶ特急「踊り子」の車両をE257系のリニューアル車に統一し、常磐線や中央線の特急などに導入している着席サービスを東海道線の特急にも導入します。これにより普通車の全席で事前の座席指定が可能となるほか、座席の指定を受けなくても車内の空席を利用できます。東京〜伊豆急下田の特急料金は、現行(指定席・通常期)の2410円が、改定後(事前料金)は2100円になります。なお、グリーン車はこれまでどおり乗車前の座席指定が必要です。また、新幹線との乗継割引の適用は終了します。

 東海道線では特急「踊り子」とともに、通勤客向けの列車として新たに特急「湘南」が設定されます。運転区間は新宿・東京〜小田原間です。「湘南」の運転開始に伴い「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」は廃止。この改正により国鉄時代からおよそ40年にわたり東海道線を走ってきた185系電車の定期列車がなくなります。

E257系リニューアル車は137両に

 特急「踊り子」「湘南」のE257系は、元々は中央線特急の「あずさ」「かいじ」などで使われていたE257系0番台車両です(今後、房総方面の特急「さざなみ」「わかしお」などで使っていたE257系500番台車両も投入)。東海道線での使用開始に際し、その内外装を改装しています。

 外観は、伊豆の「空の色」と「海の色」をイメージした「ペニンシュラブルー」が基調のデザインになったほか、車内では座席窓側にコンセント、先頭車に荷物置場を設置する、普通席とグリーン席の合造だった車両をすべてグリーン席にするといったリニューアルが行われました。

 JR東日本は、このE257系の0番台を改造した2000番台9両編成13本(117両)と、500番台を改造した2500番台5両編成4本(20両)の計137両を「踊り子」「湘南」に投入し、従来車両の185系電車を置き換えます。