大韓航空の旅客機(同社提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

写真拡大 (全2枚)

【ソウル聯合ニュース】韓国のソウルから大阪に向かっていた大韓航空の機内で、抜けた乳歯が気道に詰まって呼吸困難に陥った日本人の女児が、乗務員の応急処置により一命を取り留めたことが、23日分かった。

 大韓航空によると、18日午後に金浦空港を出発して大阪に向かっていた航空機内で、日本人の女児が突然呼吸困難を起こした。駆け付けた客室乗務員が容体を確認したところ、女児の顔は蒼白(そうはく)で意識を失いかけていた。

 客室乗務員らは気道の異物を取り除く応急処置として、背後から腕を回して上腹部を圧迫するハイムリック法を実施したが、5分経っても呼吸は戻らなかった。だが、心肺蘇生法に切り替えようとしたところ呼吸が復活し、客室乗務員の問いかけに反応を見せるなど急速に回復した。

 気道をふさいでいたのは、抜けた奥歯の乳歯と確認された。

 女児は、着陸時には自力で歩けるほど容体が回復したが、大韓航空はすぐに病院で診察を受けるよう案内した。

 大韓航空は「約30分間の緊迫した時間に客室乗務員が大切な命を救うことができたのは、乗客の安全のために機内で発生する可能性のあるさまざまな状況に備え、地道な訓練を繰り返してきた結果だ」と説明した。