XFN-ASIAによると、米国務省は30日、台湾の陳水扁総統が29日に、中国との統一政策に関する諮問機関である「国家統一委員会」の廃止を真剣に検討するとの意向を示したことについて、米政府は、台湾の独立を支持しないとの声明を発表し、同発言に懸念を表明した。また、声明では、台湾、または、中国政府による一方的な現状変更にも反対すると強調した。

　　陳総統は29日、中国と台湾の統一を進める国家統一委員会や国家統一綱領（ガイドライン）の廃止を検討する考えを表明したほか、台湾名で国連加盟の申請を検討することや、新憲法を起草し、来年に国民投票を実施したいとの考えも表明していた。同総統は、2000年の就任時に、国家統一委員会の維持を表明し、再選された2004年にも維持する意向を明らかにしていた。米国務省のエレリ副報道官は、30日の記者会見で、米政府は、「一つの中国」政策を堅持すると強調した。【了】