28日放送、フジテレビ「S-PARK」では、エイバル(スペイン)でプレーする乾貴士にインタビュー。監督が交代した日本代表とワールドカップ(W杯)への想いを語った。

昨年8月のアジア最終予選、オーストラリア戦で先発起用され、6大会連続W杯出場決定に大きく貢献した乾。だが、W杯に向けたラストサバイバルと言われた3月の欧州遠征では、まさかのメンバー落選となった。

だが、乾は「もちろん悔しさはありました」としつつ、「3月外れても最後に入ればいいやという気持ちがあるので、そこまでショックも受けなかった」と、焦りはなかったと明かす。

それは、スペインでの日々が充実しているからでもあるだろう。「スペインに来てからすごくサッカーが楽しくなった」という乾は、「楽しくやることが一番、幸せじゃないですけど、そういうふうに感じた」という。「毎回毎回、毎週毎週の試合がすごく楽しみというか、そういう感覚でやっています」。

その気持ちは日本代表でも変わらない。乾は「もちろん代表戦なので結果にこだわらなければいけないですし、そこがすべてだっていう人が多いんですけど、その中で自分も楽しくやりながら、見ている人にも楽しく見てもらいたい」と、結果だけでなく楽しさにもこだわりたいと述べた。

だからこそ、不本意な形に終わったマリ、ウクライナとの3月の国際親善試合について、外から見ていた乾は「楽しそうにやっていないと思ってしまったので、それを(自分が入ることで)少しでも周りに影響させたい」と思ったという。

その後、日本代表はヴァイッド・ハリルホジッチ監督との契約を解除した。乾はイングランドでプレーする岡崎慎司らとの間で話題になったと明かしている。「岡ちゃんとかとLINEしながら『解任されたな』みたいな話になってましたね」。

監督交代により、代表争いは分からなくなった。「覚悟というか、そういうのはすごく伝わってきました」という乾は「(代表争いが)横一線なので、今は。しっかり自覚をもってサッカーに取り組んでいかないといけない」と意気込んだ。

開幕まで50日を切ったW杯について、出場経験がない乾は「やっぱり一度は出てみたい」「思いっきり楽しんで終わりたい」と語った。

サッカー解説者の鈴木隆行氏は、W杯では強いチームを相手にパスで崩すのが非常に難しくなると指摘。「そういったときに個人で崩せる選手が必要」と、1対1の崩しが武器の乾が必要な存在になると後押しした。