Googleカレンダーの謎「ToDoリスト」と「リマインダー」は何が違う？ どう使い分けるべきか
比較的新しい機能で、以前は「ToDoリスト」があった。
この2つの機能は、
どういう関係、違いがあるのだろうか。
また、以前のToDoiリストを利用するには、どうしたらいいのだろうか。
今回は、この2つの機能について整理した。
●Googleカレンダーに「リマインダー」と「ToDoリスト」が混在した理由
ブラウザ版のGoogleカレンダーには、以前から「ToDoリスト」が用意されていた。古くからGoogleカレンダーを利用しているユーザーの中には、タスク管理に「ToDoリスト」を活用していた方も多いと思う。
ブラウザ版のGoogleカレンダーでToDoリストを利用しているところ。
ブラウザ版のGoogleカレンダーでToDoリストを利用しているところ。
予定を登録するときに［タスク］を指定し、タスクのタイトルを入力して［作成］をクリックする。画面右側にはタスクの一覧が表示され、右下にはタスク管理用のボタンが表示される。
ところが、後から登場したiOS/Android版のGoogleカレンダーアプリでは、「ToDoリスト」ではなく「リマインダー」という機能が提供されている。
どちらも、期日の決まった予定を登録する点では同じだが、リマインダーの方は「完了」にしないかぎり翌日に繰り越され、音声で登録できるなど、モバイル向きの機能も持っていた。
iOS版Googleカレンダーアプリ。右下の［＋］をクリックし、［リマインダー］を選択してリマインダーを登録する。
このため、しばらくのあいだ、
・ブラウザ版は「ToDoリスト」
・モバイルアプリ版は「リマインダー」
という別々の機能が提供されている時期が生まれた。
しかし、これだと
・ブラウザ版では、リマインダーを確認できない。
・モバイルアプリ版では、ToDoリストを確認できない。
それはますいだろう、ということで、その後、ブラウザ版のGoogleカレンダーにも「リマインダー」が追加された。
ブラウザ版のGoogleカレンダーでリマインダーを作成しているところ。予定を作成するとき［リマインダー］を指定し、日時を指定して［作成］をクリックする。機能はToDoリストとほぼ同じ。
●ブラウザ版では「リマインダー」と「ToDoリスト」の併用はできない
ただし、ブラウザ版Googleカレンダーには「ToDoリスト」も残された。
画面左の「マイカレンダー」にある「リマインダー」の［▼］をクリックしてメニューを開き、［ToDoリストに切り替える］を選択すると、「ToDoリスト」が利用できるようになる。
逆に「ToDoリスト」の［▼］をクリックしてメニューを開き、［リマインダーに切り替える］を選択すると、再びリマインダーに切り替わる。
このように、ブラウザ版Googleカレンダーでは、「リマインダー」と「ToDoリスト」どちらも使えるが、2つを同時に使うことはできない。
利用できるのは、あくまでどちらか一方だけという仕様になっている。
「マイカレンダー」にある「リマインダー」の［▼］をクリックしてメニューを開き、［ToDoリストに切り替える］を選択する。
ToDoリストに切り替わる。右側にはタスクの一覧も表示される。
「ToDoリスト」の［▼］をクリックしてメニューを開き、［リマインダーに切り替える］を選択すると。再びリマインダーに切り替わる。
●モバイルアプリ版は「リマインダー」のみ
ブラウザ版Googleカレンダーで、ToDoリストを使い慣れているユーザーは、前述の手順でリマインダーからToDoリストに切り替えることができる。
ToDoリストであれば、画面の右側にタスクの一覧も表示されるので、その点でも使いやすいと感じるユーザーは少なくないだろう。
ところが、この「ToDoリスト」はモバイルアプリ版のGoogleカレンダーには表示されない。モバイルアプリ版で提供されるのは、あくまで「リマインダー」で「ToDoリスト」ではないからだ。
このため、ブラウザ版のToDoリストでスケジュールやタスクを管理していても、モバイルアプリ版Googleカレンダーを使っていると、大切なタスクを見落とすリスクがでてくる。
これはたいへん困ったことだ。
とはいえ、モバイルアプリ版のGoogleカレンダーに、今後「ToDoリスト」が追加されることは考えにくい。Googleとしては「できるだけリマインダーを使ってください」ということなのだと思う。
というわけで、Googleカレンダーを古くから活用してきた古参ユーザーは、「ToDoリスト」を利用する場合、上記の点に注意してほしい。
便利だからと長く使っていると、いろいろ面倒なことにも巻き込まれるものだ。
井上健語（フリーランスライター）
