XFN-ASIAによると、6日の米株式市場は、投資家が金利政策の今後に関するアラン・グリーンスパンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言を控えて模様眺めの展開となったものの、オンライン証券の合併観測などを背景に、ダウ平均株価指数は前週末比6.06ドル(0.1%)高の10467.03ドルとわずかに反発して引けた。また、ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は同4.33ポイント(0.2%)高の2075.76、S&P500株価指数は同1.49ポイント(0.1%)高の1197.51でそれぞれ引けた。

  グリーンスパンFRB議長は9日に、米上下両院合同経済委員会での議会証言を控えているうえ、先週末発表された3日に発表された米5月就業者数の予想外の低さによる景気減速感や、1バレル=55ドル前後で推移する原油価格も取引を軟調にさせていた。

  個別銘柄の動きでは、カナダ系金融会社のTDウォーターハウスとの合併交渉を進めているオンライン証券大手アメリトレードに対し、合併提示条件の引き上げを行ったと経済紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた同業のイートレード・フィナンシャルは、前週末比0.25ドル(2.02%)高の12.65ドルで引けた。また、ハイテク大手アギレント・テクノロジーズは、半導体製品分野を15−20億ドル(約1600−2140億円)で売却する方向との同紙報道を受けて、同0.46ドル(1.91%)高の24.52ドルと上伸した。製薬大手アボット・ラボラトリー製の抗生物質のジェネリック薬品製造に対し、連邦裁判所に仮差し止め判決を受けたことで、第2四半期の最終利益予想を1株当たり4セント下方修正すると発表した製薬大手テバ・ファーマスーティカルは、同1.16ドル(3.50%)安の31.98ドルと下落。ヘルスケア大手クエスト・ディアグノスティクスは、HMO(健康管理組織)への支払いなどに不審な点があるとして、1993年から1999年にかけての業務・財政状況を開示するようニュージャージー地区連邦地裁から召還状を受けていることを明らかにし、同1.01ドル(0.95%)安の105.42ドルで引けた。 【了】