CBS MarketWatchによると、米総合金融最大手のシティグループと米投資銀行大手のレッグ・メーソンは、双方の事業部門を交換するとともに、両者が提携関係を構築する方向で交渉を進めていることが明らかになった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが2日付で伝えた。

  それによると、シティグループは傘下のスミス・バーニー証券が行っている株式投信の設定・運用事業をレッグ・メーソンに譲渡し、その代わり、レッグ・メーソンはシティグループに同社の株式ブローカー業務を譲渡する。また、同時に、シティグループは、レッグ・メーソンの株式を一部取得し、提携関係を構築するとしている。

  この事業交換によって、シティグループは、今後、株式投信を設定する業務を行わず、レッグ・メーソンから取得したブローカー業務を通じて、投信の流通に専念することが可能になる。一方、株式ブローカー業務を続けていることへの批判が株主から出ているレッグ・メーソンは、この事業交換によって、問題の解決を図ることが可能になる。スミス・バーニーは現在、80本の総額520億ドル(約5兆6200億円)の株式投信を設定している。

  シティの株価はニューヨーク市場で2日、前日比0.02%安の47.71ドルで、レッグ・メーソンは同3.12%高の86.92ドルでそれぞれ引けた。【了】