宮崎第一vs都城工
「第63回宮崎県高等学校野球選手権大会(〜6月6日)」で初優勝を飾った都城工は、今大会の第6シードを勝ちとり、台風の目になるかと思われた。しかし、組み合わせ抽選の結果、都城工と初戦で対するのは宮崎第一に決まり、今大会注目カードの一つとなった。
ふたを開けてみないと分からない、有力校同士の対決は、雨天の影響で開幕が3日延びたうえに、1日の雨天中止を経て、昨日(16日)の第3試合にゲームが組まれた。ところが、試合前ノックを始めた頃から突然の雨。そのまま水入りとなり、本日の第1試合(9時開始予定)に順延。本日は、さほど心配される天気予報ではなかったものの、8時20分頃から本降りの雨に。雨が止むのを待ち、グランドコンディションが整って、やっと11時25分に試合が始まった。梅雨明けか？と思わせるほどの快晴となり、気温は30℃超え。やっと、夏本番の強い日差しを浴びる中でのゲームとなった。
1回表、宮崎第一が都城工の左スリークォーターエース・花牟礼を攻める。1番・黒木がカウント3−2からファールで粘った後、10球目を左中間に運ぶ二塁打で出塁する。一死となって、3番・丸目が左中間方向に深々と大飛球を放つ。中堅手・�盒兇�懸命に追うも、わずかに届かず。二走・黒木が勢いよく生還して、宮崎第一1対0都城工。
その裏、宮崎第一は、右サイドスローエース・平松が先発マウンドにあがり、1番・�盒供�2番・花牟礼、3番・山本と、都城工の強打者を三者凡退にしとめる。
すると、宮崎第一の2巡目となる3回。1番・黒木が中前安打で出塁！2番・布目が犠打で送る！3番・丸目は四球で出塁して一死一二塁。ここで、4番・岡本が中前へ弾き返す！二走・黒木が快足をとばしてホームを狙う。同時に、中堅手・�盒兇�ら好返球が捕手・谷村に届くも、間一髪セーフ！宮崎第一が2点目をあげた。
さらに、宮崎第一の3巡目となる5回。1番・黒木が四球で出塁。2番・布目の遊ゴロで、一走・黒木が二塁に残る。二死二塁になって4番・岡本が上手く流し打ち！左前適時打で、二走・黒木が生還する。
5回終わって、宮崎第一3対0都城工。第6シードのまえに、宮崎第一のエース・平松が立ちふさがる展開となったが、都城工は、このままでは終われない。
都城工は、6回二死二塁から5番・谷村が中前適時打を放って1点を返すと、7回二死一塁から2番ピッチャー・花牟礼が右中間を真っ二つに破る適時三塁打！花牟礼がバットで1点を返して、宮崎第一3対2都城工！都城工が、じわじわと流れを引き寄せてきた。
しかし、ここで宮崎第一は、8回頭から左腕・岡本をマウンドに送る。岡本は、先頭打者を安打で出し、一死二塁、二死三塁とピンチを背負うも、気迫の投球で得点を許さない。9回も、二死から四球で走者を出すが、2番ピッチャー・花牟礼を右飛に打ちとり、見事、リリーフ成功！
黒木、丸目、平松、岡本ら、昨チームから夏を経験している主力が大活躍した宮崎第一。実力を100％発揮して第6シード・都城工を撃破した。一方、俊足で強打者の1番・�盒兇�、5打席4打数0安打(1四球)に封じこめられた都城工。チームが理想とする攻撃ペースに持ち込めないまま、守備や走塁面では精細を欠くシーンもみられ、夏の重い1点に泣いた。
宮崎第一は、都城工の思いを背負い、最激戦Cパートから初の甲子園出場を狙う。3回戦では「門川vs宮崎日大」の勝者と戦う。
（写真・文＝三角 竜之）
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