なぜ日系車は「罵られれば罵られるほど」売れるのか＝中国報道

　中国自動車市場において日系車は「ボディの鋼板が薄いため安全でない」とデマが流されたり、反日感情による破壊活動の対象となったりと、日系車をめぐる外部環境は決して良好とは言えない。それでも日系車は中国市場から淘汰されることはなく、むしろ売れ行きは堅調だ。

　中国メディアの今日頭条は、外部環境が優れているとは言えない中国において、日系車が売れている理由を紹介、「なぜ日系車は罵られれば罵られるほど売れるのか」と論じた。

　記事は、同疑問の答えとして、記事は「マイナス要因を吹き飛ばす数々の強みがあるからこそ」であると指摘。例えば中国市場での日系車の強力なセールスポイントの１つに「低燃費」が挙げられる。欧州の自動車メーカーは動力性能や安全性を向上させることには精力を傾けてきたが、低燃費車を開発することにはあまり関心がなかったと説明。従って中国自動車市場ではほぼ唯一、日系車だけが低燃費を体現しているといえる。

　続けて、「アジア自動車市場において低燃費は非常に重要」と指摘。中国と日本を比較した場合、所得水準に比べて中国はガソリンが割高であるため、低燃費車が大いに受け入れられているのは非常にうなずける。
　
　記事はさらに日系車の内装の良さが車に詳しくない人びとの間でも広く知られていると紹介、また事故時に衝撃を吸収することによって安全性を高める日系車の考え方に理解を示す中国人も増えつつあるようだ。さらに欧州の自動車に比べて低価格で購入できることも大きなセールスポイントになっていると記事は指摘している。

　もし中国国産車の品質が近年見られるような進歩を遂げていなかったら、日本のコンパクトカーは中国市場で猛威を振るっていただろうと記事は分析している。マイナス要因を吹き飛ばす日系車のこれら数々の強力なセールスポイントが中国で輝きを放っている。（編集担当：村山健二）（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）