全国各地の「防犯メール」の中から、気になった事案を紹介する本連載。今回は、埼玉県の「犯罪情報官NEWS」へ寄せられた不審者訪問事案を取り上げたい。

警官のふりをして。画像は本文とは無関係です(Elvert Barnesさん撮影、flickrより)

「事件の捜査で...」

2015年12月3日、時刻は不明。飯能市内において、不審者訪問事案が発生した。

飯能市内の住宅に、警察官を装った不審者が訪問してきた。不審者は、「事件の捜査であなたの名前が出てきた」「犯罪に使われる可能性があるので、通帳とキャッシュカードを別々に保管してください」「封筒に入れたら自分で封をしてください」などと声をかけてきた。その後、目を離した隙にキャッシュカードを持ち去られたという。

不審者は警察官の制服を着用していたのではないだろう。また、警察手帳を提示することも無かったと思われる(なかには、制服や手帳を偽造するパターンもあるが......)。警察官と聞くと、どうも緊張してしまい判断力が鈍ってしまうという人も多いはず。

警察官がキャッシュカードなどの封印や保管を指示するケースは一切ないので、頭の片隅に入れておくといいかもしれない。しかし、一瞬のすきを狙ってキャッシュカードを奪うとは、男の手癖の悪さも中々のものである。

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