2015年の「ユーキャン新語・流行語大賞」が決まった。例年通り、「こんなの流行っていない」「聞いたことない」「使わない」という声が殺到している。


とりあえず、今年流行したはずの「アベ政治を許さない」を持って街頭に立ってみた筆者。「あ、それ流行ったよね!」「言う言う〜!」とか声をかけられるかと思ったが、冷たい視線を向けられるだけだった

確かに一昔前の「流行語」といえば、「...じゃあ〜りませんか」(1991年)だったり「同情するならカネをくれ」(1994年)だったり「だっちゅーの」(1998年)だったり、会話の中で盛んに使われて、むしろウンザリするくらいのものだったはずだ。「究極」(1986年)や「セクハラ」(1989年)、「リベンジ」(1999年)のように、今や日本語として一般化したものも多い。

それに引き替え、今年の流行語は話題にはなったかもしれないが、「普段使い」できそうな言葉はあまりないように見える。これはゆゆしき問題だ。そこでJタウンネット編集部ではおせっかいながら、今年の流行語を日常会話で使う方法を考えることにした。

「いやー、爆買いしちゃったよ」

まずは大賞に輝いた「爆買い」。中国人観光客の盛んな購買意欲を指し、ニュースなどでも盛んに使われた。

これなどは、別に中国人に限らずいろんな局面で使えそうだ。たとえばバーゲンでおばちゃんたちの群れに遭遇したとき、

例)「あそこのデパートで、おばちゃんたちが服を爆買いしていたよ」

とか、今の「大人買い」のようなノリで、

例)「おまけのストラップ目当てに、ジュースを爆買いしちゃったよ」

すでに使っている人もいるような気がする。

年収300万、三十路、3年以上彼女いない=トリプルスリー?

だが、ともに大賞を獲得した「トリプルスリー」はどうだろう。なにしろ意味が「打率3割、ホームラン30本、30盗塁」だ。野球関係者以外で使う機会あるのだろうか。

いっそ、トリプルスリーという字面だけは残して、意味の方を変えてしまうのはどうだろう。同じことを考えたのは筆者だけではないようで、

などなど、さまざまな説がツイッターには投稿されていた。中でも「年収300万で、三十路で、彼女3年以上いない」あたり、使い道が広そうだ。

例)「わが社には、トリプルスリーの人材が多数そろっているよ!」

意外と使えそうな「アベ政治を許さない」

トップテンに入った言葉もいくつか見てみよう。まずは「まいにち、修造!」。確かに松岡修造さんに関わるネタは流行ったが、なぜよりによって「まいにち」が入る形になってしまったのだろうか(鳥越俊太郎さんのこだわりかもしれない)。

だがこれも、たとえば「修造=熱い、暑い」的に解釈すれば、

例)「うちの課長は熱血漢で、まさに『まいにち、修造!』状態で困っちゃうよ」
例)「今年の夏は本当に『まいにち、修造!』だね」

というような用法が想定できる。


おかしい......流行語のはずなのに、立っているだけで不審者のような目で見られる......これはアベ政治を許さない

難しいのが、「アベ政治を許さない」だ。確かに国会周辺ではこの言葉が書かれたプラカードをよく見かけたが、そこ以外でどう使えばいいのだろうか? いろいろ考えてみたが、いっそ単純に許せないことがあったとき、腹が立ったときに使用するというのはどうだろう。

例)「今日も電車遅延かよ。まじアベ政治を許さない」
例)「あなた、二股をかけていたのね! 絶対にアベ政治を許さない」
例)「30分遅刻しただけなのにすっごい怒られた......課長とアベ政治を許さない」
例)「なんでレアカード引けないんだよ! アベ政治を許さない」
例)「おなかすいた。アベ政治を許さない」

意外と使い勝手が良さそうなのだが、いかがだろうか。

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