東日本エリアを走る電車の「優先席」ステッカーが変わりつつある。東北・関東・甲信越の鉄道事業者37社が2015年10月、一斉に「優先席」付近での携帯電話利用を緩和したためだ。これまでステッカーには、

「優先席付近では携帯電話の電源をお切りください」

と書かれていたが、この文言が「優先席付近では、混雑時には〜」へと変更される。

各社は順次、車内ステッカーを交換するとしているが、そのペースには会社ごとにばらつきがあるようだ。ツイッターでは「#優先席マナー変更調査」なるハッシュタグまで登場し、鉄道ファンの注目を集めている。また11月8日には、こんなツイートが。

そこで今回は、関東の大手私鉄8社と、JR東日本、東京メトロ、東京都交通局(都営地下鉄)の計11社に、ステッカー更新についての対応状況と完了予定時期を聞いてみた。

「年度末メド」が多い

11月16日の時点で、すでに全編成で張り替えが完了していたのは、相模鉄道(相鉄)のみ。京浜急行(京急)も18日には、最後の1編成の交換が終わるという。現在張り替え中なのは8社あり、京成電鉄と東京都交通局、西武鉄道は15年度末、東京メトロと東武鉄道は16年1月をメドに対応完了予定だとした。

京王電鉄は、井の頭線は15年11月下旬から着手、それ以外はすでに70%完了しているといい。小田急電鉄は未着手だが、15年11月下旬からスタートできそうだといい、年度内いっぱいで交換完了する見通しを立てていた。

進捗状況については、先の京王に加え、西武が「3割弱」と回答した以外は、具体的な数値は明かしてもらえなかった。東急電鉄は25日の段階で、まだステッカー発注段階だと回答。12月から交換を開始し、年度内にできるだけ早く完了するとしている。

「混雑時には」の但し書きが加わる。画像はイメージ(Ryosuke Sekidoさん撮影、flickrより)