6日、都内で中期計画を発表するパイオニアの須藤社長(撮影:吉川忠行)

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経営再建中のパイオニア<6773>の須藤民彦社長は6日、東京都港区のラディソン都ホテル東京で企業説明会を開き、最終年度の2009年3月期で連結売上高9500億円(06年3月期比25%増)、営業利益率3%以上とする中期経営計画を発表した。

 同計画では、カーナビ、カーオーディオなどを手がけ、好調なカーエレクトロニクス事業に経営資源を重点配分。不振のホームエレクトロニクス事業では、プラズマディスプレーパネル(PDP)の生産強化とDVDレコーダーへの投資抑制で、収益性を改善させる。PDPの生産体制について、須藤社長は、08年の北京五輪商戦に向け、新工場を建設することを示唆したが、生産能力や稼働時期など具体的な計画は明らかにしなかった。

 07年3月期の連結業績予想は、営業利益が120億円(前期はマイナス164億円)、当期純利益が30億円(同マイナス850億円)と増収増益で、黒字転換を見込んでいる。須藤社長は「安定的な黒字体質への変革が急務だ」と業績回復に意欲を示した。【了】