日本経団連の奥田碩会長は22日、評議員会であいさつし、今年は政治情勢の変化によって「政党が民意を踏まえて、大胆な政策を実行に移していくことが可能になった」との見解を示した。

 奥田会長は、今年を振り返って4つの大きな変化があった、と指摘。政治情勢のほかには、本格的に景気回復基調に入ったこと、幼児殺害や東証のシステム障害で社会の信頼が揺らいだこと、BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国)や東南アジア諸国の台頭を挙げ、世界の潮流が変化していく中で、将来にわたり日本経済を発展させていくのは民の力に他ならない」と強調した。

 来賓として招かれた小泉純一郎首相は、国債新規発行額が30兆円枠をきったことや、政策金融機関の一本化に触れ、「やはり、(郵政民営化という)改革の本丸が陥落すると、ほかの改革も進む」と感想を述べた。

 このほか、来賓として二階俊博経産相、麻生太郎外相、谷垣禎一財務相、川崎二郎厚労相、与謝野馨金融・経財担当相、福井俊彦日銀総裁が出席した。【了】

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