麻生太郎外相は22日、日本経団連評議員会であいさつし、アジアにおける日本の果たすべき役割などについて語った。この中で、旧台北帝国大学が大阪大学や名古屋大学より先に設立されたことを紹介し、「対等にやろう、一緒にやろうということをやってきたのが、われわれのこれまでの歴史」と強調した。

 麻生外相はまず、「日本はアジアの中で、何といったって一番最初にいろいろなことをしてきた」と語り、民主化、市場経済化、貧富の差の縮小など「先駆者的な経験を、ぜひ見習ってもらいたい」と訴えた。

 また、「われわれは上下の関係よりは、対等の関係でやってきた」と指摘。「台北大学がいつできたかというと、大阪大学より先ですよ。名古屋大学よりも先ですよ。日本に国立大学が6つしかない時に、われわれは教育の水準の質を上げるべく、大いに努力した」と語った。

 旧台北帝国大学は日本統治時代の1928年に7番目の帝国大学として設立された。現在の台湾大学は後身にあたる。大阪帝国大学(現・大阪大学)は1931年、名古屋帝国大学(現・名古屋大学)は1939年に設立された。【了】

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