Googleスプレッドシートの隠し機能には大切な意味が込められていた?

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Googleが提供する表計算ツール「Googleスプレッドシート」には、シートを一瞬でカラフルにする隠し機能がある。
この隠し機能を使うには、あるキーワードを入力しなければならない。

このキーワードには、ある重要なメッセージが込められているのである。

●一発でレインボーカラーのワークシートを作る
Googleスプレッドシートは、Googleが提供する表計算ツールだ。
Googleドライブと統合され、Webブラウザだけで表計算処理ができる。関数も豊富で、複数メンバーで共同編集する機能も用意されている。

仕事でも十分活用できるGoogleスプレッドシートだが、そこはGoogle、遊び心も忘れていない。
セルにちょっとしたキーワードを書き込むだけで、次のようなレインボーカラーのシートを簡単に作成できる。


【画面1】レインボーカラーのシートを簡単に作成できる。


入力するキーワードは「pride」だ。セルA1に「p」を入力し、右のセルに1つずつ残りの文字を入力すると、シートが自動的にレインボーカラーになる。1文字でも削除するともとに戻る。日本語で「プライド」と入力してもかまわない。


【画面2】日本語で「プライド」と入力してもレインボーカラーになる。


●キーワードに込められた意味は人間の多様性
この機能は、米国で6月が「Gay and Lesbian Pride Month」(ゲイ・レズビアンのプライド月間)とされていることと関連がある。レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー (LGBT) の尊厳とLGBTの社会運動を象徴する旗がレインボーフラッグなのである。レインボーフラッグには、多様性の意味もある。

ちょっと調べたところ、Googleがこの隠し機能をGoogleスプレッドシートに入れたのは、2014年6月のようだが、その機能が現在も残っているということのようだ。隠し機能のことは知っていたが、その意味については、恥ずかしながら今回初めて知った。

この隠し機能には、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの問題、人間の多様性について思いをはせてほしいメッセージが込められているのだ。軽い気持ちでTIPSを紹介するつもりが、重い問題に突き当たってしまった。

ゲイ・プライド
レインボーフラッグ (LGBT)


井上健語(フリーランスライター)