コロンビア戦に臨んだ日本代表 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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怒りと失望、あるいは2戦に比べればよくやったという反応もあるかもしれない。コロンビアに1─4で惨敗し、日本はブラジルから去ることが決まった。ファンのみんなには様々な感情が浮かび上がっていることだろう。
  
この4年間を振り返れば、1分け2敗という結果は、起こり得るべくして起こったものだと思っている。これが現実。それを改めて突きつけられたということだね。
 
日韓W杯が開催された2002年以降、日本代表におけるビジネス的要素はどんどん比重が増していった。泥臭く、低予算の中でW杯出場を夢見ていた時代は終わり、日本代表は文字通りドル箱になった。メディアは煽り、スポンサーは群がった。純然たる強化試合よりも、日本より弱い、それも2軍、3軍を平気で送り込んでくるやる気の低い相手を国内に呼び、その勝利にメディアの一面が踊る。代表戦はまるでコンサート会場のようになった。
 
そのツケが回ってきたということだね。非常にドメスティックで、知らず知らずのうちに井の中の蛙になってしまったんだ。海外組はブランドになり、選手は神格化された。W杯に出れば、対戦相手はみんな“海外組”だというのにね。その中で、代表チームは実態以上に大きくなり、期待は必要以上に大きくなってしまった。
 
井の中の蛙がW杯に出て、惨敗するべくしてしたのだ。試合に負けたのは、選手たちだけの責任ではないね。協会にもメディアにもファンにも責任がある。みんな反省するべき時がきたんだよ。負けた今だから言っているのではないよ。僕はずっと言い続けてきた。それが辛口だなんて言っている時点で甘かったんだ。この日感じたことを次に生かさなければならない。負けたからこそ、得られるものもあるはずだよ。

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