韓国ネットユーザーが「誤審」騒動でサイバー攻撃

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ロンドン五輪に出場したスイスのサッカー代表ミシェル・モルガネラ選手が、試合中のプレーをめぐり、韓国ネットユーザーから執拗にサイバー攻撃を受けるという出来事があった。モルガネラ選手は“逆ギレ”し、勢い余って「韓国人をなぐりたい」などとツイート。これが原因でチームから追放されてしまった。

それから数日、今度はフェンシングの女子エペ個人準決勝で主審を務めたBarbara Csarさんが、韓国ネットユーザーの標的となった。この試合では、判定を不服とした申アラムが1時間に渡ってピスト(舞台)に座り込むという異例の騒ぎがあった。韓国側は誤審だとしてすぐさま抗議したが受け入れられず、申アラムは準決勝敗退という結果に。これが韓国では物議をかもし、申アラムには多くの同情が集まった。

しかし、韓国のネットユーザーたちの怒りは簡単には収まらなかったようで、Barbaraさんのフェイスブックやツイッターには、申アラムの試合結果に抗議するクレームが殺到した。特にフェイスブックには、抗議の書き込みが相次ぎ、結局、不特定多数からの閲覧ができないよう非公開設定にされた。

ドイツのシュピーゲル誌は、「Barbara Csarは韓国人にメールアドレスや電話番号をネット上で晒されるなど攻撃を受けた」と伝えている。

だが、韓国ネットユーザの攻撃はこれで終わりではなかった。Barbaraさんがフェイスブックを非公開にすると、韓国ネットユーザーたちは申アラムの対戦相手だったブリッタ・ハイデマン選手を攻撃するようになった。ハイデマン選手が過去に雑誌「プレイボーイ」に掲載されたとするヌード写真をネット上に公開し、フェイスブックにも多くの非難コメントを書き込み、フェイスブックが非公開になると今度はハイデマンの彼氏のフェイスブックを攻撃して非公開になるということを繰り返した。

韓国では一連のサイバー攻撃について、「非難ではなく論理的に誤審を訴えるべき」などといった意見は多少あるものの、攻撃自体を問題視する声は少ない。だが、韓国のメディア関係者は、「熱狂的に自国選手を応援するのはいいが、対戦相手を個人攻撃したり個人情報を流出させる行為は法的な問題に発展する恐れがある」と指摘している。

参照:イーデイリー
参照:アジア経済

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