DeNA2ー5広島

五回表、三遊間を真っ二つに割るかという打球に飛びつき、深いところから強肩を生かしてアウトにした梶谷の素晴らしいプレーのあとに紹介された、「梶谷のショートというのはウチのチームではナンバーワンなんだ」という中畑監督のコメントを聞いて、「それが打てなくても梶谷を使い続けた理由か」と愕然とした。
たしかにこのプレーはメジャー級で、ベイスターズであれをアウトにできるのは梶谷だけである。
しかし守備というのは瞬間最大値だけでなく、すべてを総合して評価するものだろう。
梶谷の遊撃守備は石川とは比較にならないくらい安定感があるものの、ボールを捌く位置や捕球から送球までの早さで藤田には遠く及ばない。
しかしそれは単に遊撃手としてふたりを比較した場合のことで、二遊間としてどの組み合わせが最も理想的かといえば、藤田が二塁手としても守備力が落ちない分、遊撃梶谷、二塁藤田になる。
今後、梶谷が打てるようになるとこの組み合わせがベスト。打てなければ遊撃藤田で二塁が石川、渡辺、山崎の中からひとりという感じである。

試合を観ていて気づいた方も多いだろうが、大きく足を上げていた啓二朗が、摺り足気味に変えてタイムリーヒットを放った。
啓二朗の場合、今まで打てなかったのはフォームとスイングスピードが合っていなかっただけだから、自分の目に狂いがなければこれから打ち始めるはず。
そうなってくると外野手は、金城、森本、荒波、啓二朗のうち調子のいい三人を使えば、いずれも強肩、好守の完璧な外野陣ができあがる。
中村もフォームを変えたことである程度の成績は期待できるし、筒香も守備の負担の軽い一塁へ戻すことができる。
理想のオーダーは、

1(遊)梶谷
2(中)森本・荒波
3(左)金城・荒波
4(一)筒香
5(三)中村
6(右)啓二朗・荒波
7(二)藤田
8(捕)細山田・黒羽根

外野手控え
小池、下園、内藤、ラミレス
内野手控え
石川、渡辺、後藤

レギュラーで守備に疑問符がつくのは筒香のみ。それほど長打力はないが1、2、6番に機動力がありうるさい。
梶谷の不振の原因が疲れなら、もう一度打撃の調子を上げてくるはず。
二番は走者のスタートを見ながら小細工ができるという意味で、右打者の森本が適任。
啓二朗は意外に長打力があるので六番。
七番藤田は恐怖だろう。下園、内藤という守備に難のあるメンバーも代打なら仲々のもの。
ラミレスは足が治っても代打で十分。

中畑株は485円安の1991円。