速球は上ずっていたがダルビッシュ2回0点。その結果が重要だ|2011-2012MLBオフシーズン
イチローのシアトル・マリナーズ=SEAなどもキャンプを張っているピオリアは、薄曇り。気温は14度とやや低め。表の数字、球種表示はMLB公式サイトによる。NHKの放送とは微妙に異なっている。
ゆっくりとマウンドに上がったダルビッシュはいつもの通り、入念に足元を慣らす。捕手はトレアルバ。強打の正捕手ナポリはDH。
セットポジションから初球は148 km/h、やや高めに浮いた4シーム。俊足メイビンはこれを見逃す。打者はダルビッシュをじっくり見ている。2球目のスライダーはボール。3球目の4シームもやや高い、やはり力が入っている感じがした。打者は変化球を慎重に見送る。どの球がストライクになるかを見極めている感じだ。2-2からの135km/hのスライダーがど真ん中へ、見逃し三振。
続くハドソンは1-2からの5球目、捕手トレアルバがインハイに構えた4シームが真ん中に入ったところを引っ張られて右翼線に二塁打。
ランナーを背負ってから、ダルビッシュは少し落ち着いたように見えた。膝を軽く曲げてクイックで投げる。続くグスマンにはスライダーを合わされてセンターライナーを打たれるが、動揺は見えない。
続くカルロス・クエンティンへの攻めは見事だった。速球は見せ球で、縦に小さく割れるスライダーで空振り三振。クエンティンは目がついていかない感じで、力なくバットを振った。
日本で投げているときと同様、表情が変わらないのがいい。
2回、5番ベナブルにはカーブから入る。しかし速球が抜けがち。打者はまだよくわからない変化球は捨てて、この速球に的を絞るようになった。5球目、外側にやや力なく入った4シームをすごいスイングでセンターに運ばれる。あと1m左ならスタンドインだったが、センターの高い壁に当たって跳ね返り二塁打。
続くコッツェイは、2球目の横変化の変化球(スライダー?)を薙ぎ払っていい当たりの一塁ゴロ。まだ投球は不安定。走者三塁へ。
続くダーメルは2-2から4シームを叩きつける。長身のダルビッシュはこれを捕球して本塁送球、挟刹プレーでアウト。こういう守備は一級品だ。
最後、控え捕手のベーカーは落ち着いてスライダー(SFF?)で三振に切って取る。
速球が高めに浮いて、伸びもなかった。打者はすかさずこの球を狙ってくる。日本でのダルビッシュは、速球の威力を見せ付けて変化球で料理していたが、今日の登板に限っていえば、MLBではそういう攻めは通用しなかった。
一昨日の岩隈久志もこのサンディエゴ・パドレス=SD打線と対戦したが、球速がないうえに、球種が少なく、投球が単調になっていた。球種の多いダルはやはり有利だ。特にカッターとカーブ、縦に変化するスライダーが有効だった。
ダルビッシュの場合、対戦が一巡するまではおそらく多彩な変化球で各チームの打線を眩惑することが出来るだろう。その後は配球を分析され、狙い球を絞られるはずだ。そのときに速球(4シーム、2シーム)の威力が必要になるのではないか。
四球を出しそうな気配は全くなかったが、やや球数も多かった。各打者が投球をじっくり見ていたこともあろうが、もう少し早く勝負をしないと、QS(6回以上投げて3自責点以下、投手の最低限の責任)を大きく超えることはできないだろう。
とにかく、点を取られなかったことが良かった。1点でも奪われていれば、ダルビッシュの表情に変化が出ただろうし、周囲も気持ち的に大きく違っていただろう。
結果オーライではあったが、その結果が重要なのだ。
ゆっくりとマウンドに上がったダルビッシュはいつもの通り、入念に足元を慣らす。捕手はトレアルバ。強打の正捕手ナポリはDH。
セットポジションから初球は148 km/h、やや高めに浮いた4シーム。俊足メイビンはこれを見逃す。打者はダルビッシュをじっくり見ている。2球目のスライダーはボール。3球目の4シームもやや高い、やはり力が入っている感じがした。打者は変化球を慎重に見送る。どの球がストライクになるかを見極めている感じだ。2-2からの135km/hのスライダーがど真ん中へ、見逃し三振。
ランナーを背負ってから、ダルビッシュは少し落ち着いたように見えた。膝を軽く曲げてクイックで投げる。続くグスマンにはスライダーを合わされてセンターライナーを打たれるが、動揺は見えない。
続くカルロス・クエンティンへの攻めは見事だった。速球は見せ球で、縦に小さく割れるスライダーで空振り三振。クエンティンは目がついていかない感じで、力なくバットを振った。
日本で投げているときと同様、表情が変わらないのがいい。
2回、5番ベナブルにはカーブから入る。しかし速球が抜けがち。打者はまだよくわからない変化球は捨てて、この速球に的を絞るようになった。5球目、外側にやや力なく入った4シームをすごいスイングでセンターに運ばれる。あと1m左ならスタンドインだったが、センターの高い壁に当たって跳ね返り二塁打。
続くコッツェイは、2球目の横変化の変化球(スライダー?)を薙ぎ払っていい当たりの一塁ゴロ。まだ投球は不安定。走者三塁へ。
続くダーメルは2-2から4シームを叩きつける。長身のダルビッシュはこれを捕球して本塁送球、挟刹プレーでアウト。こういう守備は一級品だ。
最後、控え捕手のベーカーは落ち着いてスライダー(SFF?)で三振に切って取る。
速球が高めに浮いて、伸びもなかった。打者はすかさずこの球を狙ってくる。日本でのダルビッシュは、速球の威力を見せ付けて変化球で料理していたが、今日の登板に限っていえば、MLBではそういう攻めは通用しなかった。
一昨日の岩隈久志もこのサンディエゴ・パドレス=SD打線と対戦したが、球速がないうえに、球種が少なく、投球が単調になっていた。球種の多いダルはやはり有利だ。特にカッターとカーブ、縦に変化するスライダーが有効だった。
ダルビッシュの場合、対戦が一巡するまではおそらく多彩な変化球で各チームの打線を眩惑することが出来るだろう。その後は配球を分析され、狙い球を絞られるはずだ。そのときに速球(4シーム、2シーム)の威力が必要になるのではないか。
四球を出しそうな気配は全くなかったが、やや球数も多かった。各打者が投球をじっくり見ていたこともあろうが、もう少し早く勝負をしないと、QS(6回以上投げて3自責点以下、投手の最低限の責任)を大きく超えることはできないだろう。
とにかく、点を取られなかったことが良かった。1点でも奪われていれば、ダルビッシュの表情に変化が出ただろうし、周囲も気持ち的に大きく違っていただろう。
結果オーライではあったが、その結果が重要なのだ。