「もし日本に旅行に行くとすれば、どこに行きたいですか?(複数回答)」と聞いたところ、1位は「温泉」で、63.5%となった。2位は「料理店(日本食やスイーツ、和菓子などの店)」で60.7%、3位は「富士山」で60.5%となった。

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中国人の「日本観光」意識調査2011年7月 第2回

(1)中国人が日本観光で行きたい場所、1位は?

 サーチナ総合研究所(上海サーチナ)が2011年6月1−15日にかけて、中国全国の6000人を対象に、「日本への観光」をテーマにインターネット調査を実施。回答者6000人のうち、“日本に旅行に行ったことがない”回答者は4955人。その4955人のうち、「日本に行きたい」と回答したのは3507人であった。

 その3507人に対し、「もし日本に旅行に行くとすれば、どこに行きたいですか?(複数回答)」と聞いたところ、1位は「温泉」で、63.5%となった。

 2位は「料理店(日本食やスイーツ、和菓子などの店)」で60.7%、3位は「富士山」で60.5%となった。

◆「もし日本に旅行に行くとすれば、どこに行きたいですか?(複数回答可)」1位:温泉(63.5%)2位:料理店(日本食やスイーツ、和菓子などの店)(60.7%)3位:富士山(60.5%)4位:日本の伝統文化を体験できる場所(京都、浅草など)(55.3%)5位:自然豊かな場所(北海道や屋久島など)(45.5%)6位:遊園地・テーマパーク(ディズニーランド、USJなど)(35.6%)7位:アニメ関連スポット(ポケモンセンタートウキョー、三鷹の森ジブリ美術館など)(34.6%)8位:ビーチリゾート(沖縄など)(33.4%)9位:スキー場(28.7%)10位:家電量販店(26.3%)11位:動物園・水族館(海遊館、旭山動物園など)(26.1%)12位:ドラマや映画のロケ地(阿寒湖や静岡県など)(24.1%)13位:ファッション・スポット(原宿など)(23.5%)14位:秋葉原(22.7%)15位:城などの歴史的建築物(大阪城、金閣寺や清水寺など)(22.5%)16位:美術館、博物館(20.8%)17位:先端技術をもつ町工場(18.8%)18位:ゲーム関連の場所(ゲームショップ、ゲームセンター)(18.1%)19位:高級デパート(17.8%)20位:現代建築物(東京スカイツリー、六本木ヒルズなど)(16.6%)21位:ドラッグストア(15.6%)22位:日本の歌手のコンサート(嵐やAKB48など)(15.1%)23位:100円均一ショップ(12.8%)24位:相撲見学(11.1%)25位:エステ、美容整形(9.3%)

(2)中国の消費者が求めているのは、「複合型の日本体験」

 今回のアンケート調査結果では、「温泉」や「日本食」、「富士山」、「日本の伝統文化を体験できる場所」など、“日本らしさ”が色濃い場所が上位となった。日本への観光経験がない中国人消費者が強く求めているのは、“これぞ日本”といえるような体験であることが伺える。

 一方、「遊園地・テーマパーク」や「アニメ関連スポット」、「スキー場」や「家電量販店」など、娯楽やサブカルチャー、スポーツや買い物を楽しめる場所も上位にランクしている。このことが表すのは、「日本」という国がいかに多様性に富んでいるか、言い換えれば、日本の魅力が中国人消費者からいかに多様に評価されているか、ということだろう。

 いま、中国の消費者が求めているのは、温泉につかり、京都を歩き、遊園地で遊び、家電量販店で買い物をする、といったような、日本の多様性に触れることができる「複合型の日本体験」だと考えられる。(編集担当:森川慎一郎・サーチナ総合研究所研究員)



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