6日に行なわれたリーグ・ドゥ(フランス2部)の第17節で、昨シーズン1部から降格したル・マンがトロワを1―0でくだし、同節で敗れたトゥールをかわして単独首位に躍り出た。

 ル・マンについては最近、サッカークラブとクリスマス商戦に関するレキップ紙の記事で、2部降格にもかかわらず、インターネット販売が前年比で12%の売上増を記録したことが取り上げられた。その中でクラブ広報のギョーム・ベルテル氏が「ネットで販売先の国境がなくなった」と語り、その起爆剤が2004年から2008年まで在籍した松井大輔だったことを振り返っている。

 「松井がル・マンでプレーしていたときは、ユニフォームの注文の3分の1が日本からだった」とベルテル氏。松井が“ル・マンの太陽”と呼ばれた由縁は、ピッチでの活躍のみでなかったのがわかる。

 その松井は、11月でトム・トムスクへのレンタル期間が終了。いったんは契約期間の残るグルノーブルへ戻るが、チームは2部に降格した今シーズンも最下位のうえ深刻な財政難。松井本人はもちろん、クラブとしても移籍先を1月中に決めたいところだ。

 同じ2部でも、目下首位で来季のリーグ・アン復帰が見込まれる古巣のル・マンから声がかかれば、話は別だろう。2部の上位を争うクラブが、昇格をより確かなものにするために手を尽くして冬の移籍期間に補強を行なう例はよくある。ル・マンが6年前の昇格の原動力となった松井を再び“請負人”に指名するとしても不思議はない。