新卒採用情報サービスを提供するディスコ(東京都文京区、小坂文人社長)は、2011年3月卒業予定の大学生(現大学4年生、修士2年生)モニター2,000人を対象に7月1日〜11日の期間、インターネットで就職活動状況調査を行い、970人から回答を得た。それによると、7月1日現在の内定率は68.7%で、前年同期(69.6%)比で1.1ポイントの減少となった。

 調査によると、7月1日現在の内定率は68.7%で、先月調査(6月1日現在)時に比べ9ポイント増加した。6月1日現在と比較すると内定率は59.7%から68.7%へと約1割増え、前年同期との差が縮小し、改善している。

 また、低迷していた文系の内定率が前月に比べ、男子で11.7ポイント、女子で12.3ポイントと大幅に向上している。
 
 内定を得ていない学生に今後の見通しを聞いたところ、「選考中の企業はあるが内定をもらえるかどうかはわからない」が48.4%で前年同期比7.7ポイント増。内定保持者を含む就職活動継続者の今後のエントリー予定平均社数は9.8社と前年(7.3社)を上回っている。特に文系男子は15.8社と、今後の活動にも意欲的だ。

 また、就職活動終了者(モニター全体の59.0%)に、就職決定企業について聞いたところ、従業員数「5000人以上」との回答が35.5%で前年比6.2ポイント減となっており、中小企業への内定が増加しつつある。大手企業が採用数を減らしたことが直接的な要因だが、同社では、「3月調査でも、『活動の中心としている企業規模』について聞いたところ、『中堅中小企業』とする回答が増えていたこととも関係しているようだ」と分析している。

 一方、この時点での就職決定企業を業界を見ると、文系は男女とも「銀行」が最も多く、特に女子で金融機関の割合が高い傾向にある。理系男子は「電子・電機」が、理系女子は「情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト」が最多だった。
7月内定見通し




6月1日現在内定率 調査開始以降初めて6割下回る ディスコ調べ
内定取得率 前年比約10ポイント減少
就職活動中の学生がよむ川柳

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