13日のセリエA第16節で、アタランタと1−1で引き分けたインテル。ベンチ入り禁止の際は常にそうであるように、ジョゼ・モウリーニョ監督はこの日もテレビカメラや記者会見室に近づかなかった。ただ、これまでと違うのは、同監督がジャーナリストと口論を繰り広げたということだ。

試合後、ベルガモのスタジアムの外で、モウリーニョ監督は一人の記者をののしったという。両クラブから許可を得た上で、イタリア『コッリエレ・デッロ・スポルト』のアンドレア・ラマッゾッティ記者が、『インテル・チャンネル』のインタビュー用に設けられたチームバスの横のスペースへと近づいた。すると、モウリーニョ監督が「君はここにはいられない。会見室へ行かなければいけない」と言いながらバスを降り、汚い言葉も使ってラマッゾッティ記者を激しくののしると、腕をつかんですぐに離れるように言ったとのことだ。

イタリアスポーツメディア連合はこれを受け、「モウリーニョ監督の肉体的および言葉による攻撃は、イタリアサッカーとスポーツメディアの関係がこれまでになく沈み、危険な状態の一つにあることを示している」として、インテルのマッシモ・モラッティ会長に精力的に介入することを要求。イタリアサッカー連盟に対しても、モウリーニョ監督に対する処分を検討することを含め、介入するように求めた。

また、イタリアスポーツメディア連合は、先日のチャンピオンズリーグ・グループリーグ最終節のルビン・カザン戦の際も、モウリーニョ監督の「試合前のトーンは無作法で、一部の記者に対して敬意を欠いていた」とし、「今回の攻撃は無責任で、受け入れられないことにまでなっている」と批判している。

今回の一件は、またもモウリーニョ監督がナーバスになっていることを示したものと言えるだろう。セリエAで首位に立ち、チャンピオンズリーグでも決勝トーナメント進出を決めているだけに、まったく理解できないことだ。

なお、モウリーニョ監督の代役を務めたベッペ・バレージ助監督は試合について、MFヴェスレイ・スナイデルの対十御に不満を示している。

「2枚目のイエローカードが試合を左右した。あれはスナイデルが最近の試合で犯した唯一のファウルだ。中盤でのファウルで、まったく問題がなかった。主審が流してもまったく問題なかったんじゃないかと思う。最初は流すと思ったんだ。それから何が起きたか分からないが、彼はスナイデルにカードを出した。残念だよ。チームは勝利にふさわしかったからね」