18日に行なわれたW杯欧州予選プレーオフ第2戦で、フランスが延長戦の末、1―1の引き分けに持ち込み、本戦出場を決めた。

 試合は104分目、マルダのフリーキックが流れたところに走り込んだアンリがセンタリング、ギャラスが頭で合わせてフランスの同点ゴールとなった。

 ゴールの直後、GKのギヴンをはじめとするアイルランドの選手が一斉に主審に抗議、そのジェスチャーはハンドのアピールだった。しかし主審はファウルを認めない。

 フランスの実況局TF1がリプレーを流すと、アンリがボールに手で2度ふれてコントロールし、パスを出していたのが明らかに確認できた。同時にゲスト解説者のアーセン・ヴェンゲル氏(アーセナル監督)から、思わず「100%ハンド」の言葉がもれた。

 ヴェンゲル氏はその後も試合中に「このままではスッキリしない。もう1点とってほしい」とコメントしたり、試合後も「スッキリとしないものを感じるが、フランスが本戦出場を決めたという結果が残った」と語ったりするなど、素直に自国代表の予選突破を喜べないようすだった。

 その一方で、敗退したアイルランドに対しては、「勇敢でインテリジェントな試合をした」と称賛の言葉を惜しまなかった。