イタリアではドイツワールドカップ直前にカルチョスキャンダルに見舞われ、イタリアサッカー協会会長、プロリーグ連盟会長など、多くの関係者が辞任に追い込まれたのは記憶に新しいところ。現在はスキャンダル後に協会暫定会長として就任したロッシ氏によって運営されているが、ユーロ2012の開催招致のためには正式な会長が必要であるとUEFAから勧告され、来年の4月には正式な新会長が選任されることになった。この件に関連して、ひとつの問題が浮上している。

 現イタリア代表監督のドナドーニは、ロッシ氏による人事だったため、新たな会長が就任することを受けてドナドーニは解任され、新監督が指名されるのでは? という噂が立っているのだ。この噂に対して、代表チームのキャプテンのカンナバーロが、ドナドーニを擁護する発言をし、注目を集めている。

 カンナバーロは「ドナドーニは現在のイタリア代表に最も適した監督だ。ユーロ予選で波に乗れないのは、初戦のフランス戦でつまずいてしまったことが原因。この難しい状況のなか、今度は我々選手が結果を出す番だし、スコットランドに勝つことで、このチームが老朽化していないことを証明しなければならない」とコメント。

 責任は選手にあるとの見解を示した。裏を返せば、スコットランド戦で無様な試合を演じれば、ドナドーニ監督の行く末に影を落とす。代表チームにとって、ますます重要な一戦となる。