21日のプレミアリーグで、首位マンチェスター・ユナイテッドを本拠地エミレーツ・スタジアムに迎えたアーセナル。FWウェイン・ルーニーのゴールで先制を許すが、後半残り7分でFWロビン・ファン・ペルシーが同点ゴールを奪うと、ロスタイムにはFWティエリ・アンリのヘディングシュートが決まり、2−1の逆転勝利を収めた。試合後、劇的な展開で勝点3を手にしたアーセン・ベンゲル監督は、選手たちの奮闘に敬意を払った。

「選手たちの決して諦めない心が今日の勝利を生んだ。たしかに立ち上がりはナーバスになってしまった。ユナイテッドも巧く試合を進めて、唯一とも言えるチャンスでゴールを決めた。それでも、後半になればチャンスがあると思っていた。ウチには勇敢な選手が揃っているからね。とにかくダイレクトでボールをつなぐよう指示した。少しばかりつなぎすぎの部分もあったが、次第に落ち着きを取り戻したし、何より選手には闘争心がみなぎっていたよ」

 一方、マンUのアレックス・ファーガソン監督は、今シーズン3敗目を喫したダメージを表に出さず、平静を装った。

「非常に残念な結果だ。アーセナルは途中からロングボールを多用してきたが、それにもうまく対応できたと思っている。ただ、失点は予想外の形から生まれたものだ。それでも、まだ重要なアウェイゲームは残っている。またすぐに、強いユナイテッドをお見せできるはずだ。今日のような負け方は二度とないと誓うよ」

 これで今シーズンはマンUから2つの白星を挙げたことになるアーセナルだが、同点ゴールを奪ったファン・ペルシが、得点後のパフォーマンスで右足を骨折し、6週間の離脱を余儀なくされるアクシデントもあった。それでも、残り14試合で首位マンUとの勝点差は12に。奇跡の逆転劇が生まれる可能性の芽は、いまだ摘まれていないと言えるかもしれない。