IKEAが6畳部屋でも使えるロボット家具「Rognan」を発表、ベッド・ソファ・クローゼットが一体化してトランスフォーム可能
家具量販店のIKEAが、アメリカの家具スタートアップ・Ori Livingと共同で開発したロボット家具システム「Rognan」を発売すると発表しました。Rognanはベッドとソファ、クローゼットが一体化したスマート家具となっていて、2020年内に世界に先駆けて日本と香港で発売される予定とのことです。
ROGNAN robotic furniture for small space living - IKEA Today
Ikea is introducing robotic furniture for people who live in small spaces - The Verge
https://www.theverge.com/2019/6/4/18652178/ikea-rognan-robot-murphy-bed-furniture-ori-living-democratic-design-days
Rognanがどんな家具なのかは以下のムービーを見るとよくわかります。
ROGNAN on Vimeo
Rognanはこんな感じ。クローゼットの下部にベッドが内蔵されていて、側面に黒い操作パネルがついています。
そして、クローゼットの背面にはソファがついています。
Rognanが占めるスペースは以下の通りで、3m×3.5mというおよそ6畳の部屋にもすっぽり入るぐらいの大きさ。
Rognanは部屋に設置したレールの上に置き、コンピューター制御によってスライドさせることが可能。クローゼット下部のベッドもスライドして出現します。
使用例はこんな感じ。朝、ベッドから起きたら……
枕をクローゼットに収納します。
そして、操作パネルにあるベッドのアイコンをタップすると……
自動的にベッドがクローゼットの下に収納されました。
今度はハンガーのアイコンをタップすると……
クローゼット前が適度な広さとなるようにRognanがスライド。外出前の身支度が可能です。
また、あらかじめプログラムされた位置だけでなく、任意の方向と距離にスライドさせることもできる様子。例えば、クローゼット前を広く取るようにRognanを右にスライドさせれば……
収納机を引き出して作業を行うことが可能です。
ソファのアイコンをタップすると……
今度はソファ部分が広くなるように、Rognanが左にスライド。ベッドルームが一瞬にしてリビングルームに早変わりするというわけです。
夜も深まり、就寝の時間になればベッドアイコンをタップ。
Rognanが右に動いてベッドが出現します。
IKEAは「都市人口はますます増加していて、土地と資源を持続不可能なペースで消費するような人口過密都市が生まれています。IKEAは多くの人々の日常生活を改善し、狭い空間でも夢のような家を作りたいと考えています」と述べ、居住空間面積の限界に挑戦してきたOri Livingとの共同開発を決断したことを明らかにしました。IKEAの製品開発担当であるシアナ・ストローン氏は「寝るときは自分のソファを必要としません。そして、クローゼットを使う時はベッドは必要ありません」と述べています。
RognanはOri Livingのロボット家具プラットフォームで作られていますが、IKEAの家具規格である「プラッツァ システム」に対応するように設計されているとのこと。また、IKEAのスマート照明キット「トロードフリ」とも互換性があるそうです。
記事作成時点ではRognanの価格は発表されていません。海外メディアのThe Vergeによると、Rognanは2020年に日本と香港で発売される予定だとのことです。