By Siyavula Education

ベルゲン大学の国際保健センターのセシール・スヴァネス教授らの研究によると、定期的に洗剤を使って掃除する人は、1日あたりタバコ20本分に相当する肺機能の低下が見られたことが明らかにされました。

Cleaning at home and at work in relation to lung function decline and airway obstruction

(PDFファイル)http://www.thoracic.org/about/newsroom/press-releases/resources/women-cleaners-lung-function.pdf

Cleaning products as bad for lungs as smoking 20 cigarettes a day, scientists warn | The Independent

http://www.independent.co.uk/news/health/cleaning-products-lungs-damage-cigarettes-smoking-20-day-scientists-warning-a8214051.html

この研究は20年以上かけて6000人以上に対して調査が行われており、掃除を行う頻度などの質問が書かれたアンケートを実施すると共に、実際に空気を吸い込むことができる量を測定したとのことです。調査の結果、10年〜20年にわたって清掃作業員として働く女性や定期的に清掃用洗剤を使用して掃除する女性は肺機能が低下しており、1日に20本以上のタバコを10年〜20年吸っている喫煙者と同等レベルの影響を受けていることが判明しました。

スヴァネス教授は「ぜんそくに対する化学物質の短期的な影響については明らかになりつつありますが、長期的な影響についてはこれまで明らかにされていませんでした。この研究では、洗剤に含まれる化学物質が気道に少しずつ損傷を与え、年齢と共に起こる肺機能の低下を加速させる恐れがあることを示しています」と語っています。

なお、男性は女性に匹敵するような影響は見られなかったとのことです。しかし、調査に参加した男性は女性ほどの頻度で掃除を行うことが少なかったため、「男性に対しては影響がない」とは言い切れないようです。



By Lory Lindner

共同研究者のオイステイン・スヴァネス氏は「洗剤から小さな粒子を吸入することによる影響と考えれば、驚くことはないかもしれません」と話しており、化学物質の吸入により長期的に肺にダメージを与える可能性が高いことを指摘しています。

スヴァネス氏は「通常の清掃であれば、洗剤などは必要ありません。水とマイクロファイバーの布さえあれば十分です」と語っています。