25日、韓国・ソウル新聞は、2014年に起こった旅客船セウォル号事故で一人生き残った当時5歳の少女のその後の3年間の日々について報じた。写真は韓国。

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2017年8月25日、韓国・ソウル新聞は、2014年に起こった旅客船セウォル号事故で一人生き残った当時5歳の少女のその後の3年間の日々について報じた。

14年4月16日に起こった事故で、ウンジちゃん(当時5歳・仮名)は沈没直前の船から辛うじて救出された。ウンジちゃん一家はセウォル号の目的地であった済州島(チェジュド)で農業をするため、貨物トラックに引っ越し荷物を積んで船に乗っていた。両親と年子の兄は事故で命を落とした。

事故から3年が過ぎた今も、セウォル号の悪夢はウンジちゃんを苦しめている。小学2年になった彼女は、入学から1年半ですでに3回も転校を経験したそうだ。伯父に当たるクォンさん(63)は「友達からからかわれるせいで3回も転校した」と打ち明けた。ウンジちゃんが「おまえのお母さんとお父さん、みんな死んだらしいね?」と心の傷をえぐるようなことを学校で言われても、先生からの強い擁護はなかったという。ウンジちゃんは面倒を見てくれている叔母と共に誰も知らない場所に引っ越し、最近転校した学校では別の名前を使っているそうだ。

事故以降、ウンジちゃんはソウルの大きな病院で心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療を受けてきたが、現在、治療は中断状態にある。周囲の視線を避けるため、近所の心理治療機関を探しているところだという。クォンさんは「めいは被害者なのに、なぜこんな生活をしなければならないのか。胸が痛い」と涙を流した。

ウンジちゃんは現在、生活保護の受給者に指定されている。昨年受け取った事故の補償金は、30歳になるまで使えないよう裁判所信託になっているからだ。国務調整室のセウォル号被害者支援および追悼事業支援団関係者は「セウォル号特別法により、ウンジさんのための担当チームを別途つくって支援したが、『自然に成長できるよう関心を控えてほしい』という家族側の意見があった」と説明している。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからはウンジちゃんに対し「どうか痛みを克服して元気にすくすくと育って」との応援メッセージが寄せられ、からかう子どもやその親に対し「とても残念。ウンジちゃんに何の罪があるの?いじめはやめて」「子どもは親に似る」「保護者は家庭教育をしっかりすべき」などの非難コメントが相次いでいる。

また、「腹が立つ」「ごめんね。間違った世の中をつくったのは大人だ」とのコメントや、補償金の扱いについて「学費や独立費用などこれからお金が必要なのに。これでは30歳までに結婚も難しそう」と心配する声も上がった。(翻訳・編集/松村)