都営浅草線に新型車両導入へ 外観は歌舞伎、車内は伝統柄採用 速度もアップ
2018年春をめどに、都営浅草線へ新型車両の5500形電車が導入されます。外観は歌舞伎の隈取りをイメージ。内装は伝統工芸品の柄や沿線由来のイラストが採用されます。
浅草線の27編成を順次置き換えへ
東京都交通局は2016年12月6日(火)、都営地下鉄浅草線に新型車両の5500形電車を導入すると発表しました。
2017年度(2018年春をめど)に1編成(8両)、2018年度に7編成(56両)が投入。以降も浅草線を走る都営車両全27編成の置き換えが順次進められる計画です。
5500形のコンセプトは「日本らしさとスピード感が伝わる車両」。外観は、国際的にも日本のイメージとして一般的で、かつ浅草線沿線とゆかりのあるという歌舞伎の隈取りを現代風にアレンジし、凛々しく躍動感あるデザインとされます。
都営浅草線に導入される新型5500形電車の外観イメージ。歌舞伎の隈取りを現代風にアレンジし、凛々しく躍動感あるデザインとされる(画像出典:東京都交通局)。
内装は、和紙や寄せ小紋のほか、東京の伝統工芸品である江戸切子などの柄とともに、沿線由来のイラストを使用。落ち着きのある和の雰囲気とともに、遊び心がある空間デザインにするといいます。
ドア脇スペースや座席幅拡大 最高速度もアップ
全車両には車いすやベビーカーなどを使用する人向けの、車いすスペースまたはフリースペースを設置。また、ラッシュ時においてスムーズに乗降できるよう、乗降口脇のスペースが拡大されます。
都営浅草線に導入される新型5500形電車の内装イメージ。吊り手や手すりの数が増やされる(画像出典:東京都交通局)。
座席は幅が広くなるとともに、大型化した見通しの良い仕切りを採用。冷房能力は強化され、空気清浄機能も搭載されます。
車体はステンレス製。最高運転速度は、1991(平成3)年に登場し現在も使用されている5300形より10km/h速い120km/hです。
2020年に開業60周年を迎える浅草線について、東京都交通局は「リニューアル・プロジェクト」に着手。その第1弾である車両の更新とともに、今後は駅構内の改装なども実施します。2020年の東京オリンピックまでに、泉岳寺駅(東京都港区)と大門駅(同)にはホームドアも整備する計画です。
新型の5500形について東京都交通局は、「羽田・成田両空港を結び、浅草や銀座といった東京を代表する観光地をつなぐ路線にふさわしく、通勤通学でご利用される方から訪日外国人旅行客まで、誰もが使いやすい車両とします」としています。
【画像】内装に採用される柄やイラストの数々
新型5500形電車の内装に採用される伝統工芸品の柄や沿線由来のイラストイメージ(画像出典:東京都交通局)。