2016年8月26日に公開された新海誠監督の映画「君の名は。」が大ヒットしている。公開直後から大きな話題となり、もはやブームと呼んでも良いかもしれない。

ところで映画の舞台のひとつは岐阜県飛騨市だが、これをめぐっていま新たな話題が盛り上がっている。

それは、ツイッターまとめサイト「トゥギャッター」にまとめられている、地元からのとある声だ。

そこには、こんなツイートが引用されている。

「飛騨が舞台になってるのに飛騨に映画館ないから飛騨で見れん」という地元の人からのコメントだ。そう、「君の名は。』を観たくても、飛騨に映画館がないという切実な嘆きである。

「飛騨地方最後の映画館は二年前に閉館......」


岐阜県飛騨市古川の町並み(kahusiさん撮影、Wikimedia Commonsより)

冒頭のツイートに関連して、他にも次のような声が寄せられている。

「飛騨地方最後の映画館は二年前に閉館してしまっている」「最寄りの映画館が高速使って2時間かかる...」といった感想が多い。

上記のツイートにもあるとおり、飛騨市のお隣である高山市には「旭座」という映画館があったが、2014年9月に惜しまれながら閉館したという。それでは飛騨の人は、映画を見るためにはどうすればいいのか。

飛騨市図書館の公式フェイスブックに9月9日投稿されていた記事から、引用させていただこう。

\比較的近い!映画館ランキング/
TOHOシネマズファボーレ富山【1時間22分】
TOHOシネマズ高岡【1時間36分】
シネックスマーゴ【1時間39分】
ユナイテッド・シネマ【1時間40分】
イオンシネマ各務原【1時間45分】
イオンシネマ金沢フォーラス【1時間45分】
※飛騨市図書館を出発地点とした場合。所要時間はgoogle mapによる。有料道路使用。

なんと飛騨市どころか岐阜県さえ飛び出して、富山県、石川県まで足を延ばすのが「最短」だというのだ。

美しい自然が残された土地として、映画の舞台に選ばれた飛騨市から、その映画を見るためには約1時間半も車を飛ばさなくてはならない。皮肉ではあるが、当然といえば当然なのかも知れない。

なお飛騨市図書館の公式ツイッターアカウントからは、下のようなツイートも投稿されたいる。

飛騨市香愛ローズガーデン。写真はイメージです(T.Kiyaさん撮影、Flickrより)