今年のトップは『ジュラシック・ワールド』! 『ベイマックス』『妖怪ウォッチ』に勝利!
 - Universal Pictures and Amblin Entertainment

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 2015年の洋画作品別興行収入上位作品が文化通信社から発表され、興収95億円を記録した『ジュラシック・ワールド』が年間ベストワン作品に輝いた。同作の興収は邦画1位の『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』(最終興収78億円)を上回っており、洋邦全ての公開作品の中でもトップ成績となった。(文中の数字は一部推定)

 『ジュラシック・ワールド』(全国802スクリーン公開)は、8月5日の水曜日に初日を迎え、全国映画動員ランキングで3週連続1位を獲得。初週の土日成績は動員54万4,759人、興行収入8億4,512万円。IMAX、MX4D、4DXといったプレミアムシアターの人気が特に高く、チケット売り切れの劇場が続出した。往年のファンはもちろんのこと、『ジュラシック・パーク』(1993)をはじめとする過去シリーズを知らなかった若者層も集客。公開2週間で興収50億円を突破するハイペースな興行を展開し、9週連続でベストテンにランクインし続けた。

 2位は2014年12月20日公開の『ベイマックス』(全国540スクリーン公開)。初登場時こそ『妖怪ウォッチ』の壁に阻まれ2週連続で2位となったが、3週目でトップを獲得。『テラスハウス クロージング・ドア』に首位をゆずるまで、6週にわたって首位を独走した。

 今年は上位トップテン作品全てが興収20億円超えを達成しており、90億円超えが2本、50億円超えが3本。「興収20億円超え作品が6本」だった昨年に比べて、全体的に底上げ傾向だった。

 10位までは、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン、東宝東和、パラマウントら3社の配給作品が独占。ディズニー作品の勢いは今年も強く、4本(『ベイマックス』『シンデレラ』『インサイド・ヘッド』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』)がランクイン。『アナと雪の女王』と『マレフィセント』という2大ヒット作がけん引した昨年と比べ、今年は広く、手堅く固めた印象だ。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が大ヒット中の同社は、今後も『ファインディング・ニモ』『アリス・イン・ワンダーランド』続編の公開を予定。来年もディズニー中心の興行が予想される。

 また、東宝東和も4本(『ジュラシック・ワールド』『ミニオンズ』『ワイルド・スピード SKY MISSION』『テッド2』)がランクイン。残りの2本(『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』)がパラマウント配給作品となった。東宝東和とパラマウントは、来年度から劇場配給契約を締結することになっており、映画業界の勢力図にも変化が訪れそうだ。(ランキング・数字などは興行通信社、文化通信社、配給元など調べ)(取材・文:壬生智裕)

【2015年外国映画作品別興収上位10本】
1位『ジュラシック・ワールド』:95億円
2位『ベイマックス』:91億8,000万円
3位『シンデレラ』:57億3,000万円
4位『ミニオンズ』:52億1,000万円
5位『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』:51億1,000万円
6位『インサイド・ヘッド』:40億3,000万円
7位『ワイルド・スピード SKY MISSION』:34億2,000万円
8位『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』:32億円
9位『ターミネーター:新起動/ジェニシス』:27億3,000万円
10位『テッド2』:25億円