2023年夏の甲子園大会を制した慶応高校(写真:時事)夏の甲子園大会で107年ぶりの優勝を遂げた慶応義塾高校。サラサラヘアや、監督を「さん」づけで呼ぶ自由な雰囲気などが注目されているが、実は「エンジョイ・ベースボール」を体現するまでには、30年以上に及ぶ道のりがあったことはあまり語られない。1990年代、管理野球が全盛だった時代に産声を上げ、試行錯誤を重ねた延長線上に、自主性に基づいた今の慶応の「考える野球」