インターネット上の情報流通をGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)が握る一方、日本独自の情報基盤は脆弱と言わざるを得ない状況が続いている。しかし、電子書籍がブームになった10年前、日本でも独自の「知のインフラ」を整備しようという、「長尾構想」があったことを知っているだろうか。2008年4月に当時国立国会図書館長だった長尾真氏が私案として発表したもので、その内容は「民業圧迫じゃないか」「図書館の無料原則に