「センスがないから」と諦める前にやるべきこと
「時間がない」「お金がない」などなど、私たちは様々な理由で「やりたいこと」や「やるべきこと」を諦めてしまいます。
なかでも「自分にセンスがないのがわかったから」というのは、何かを挫折してしまった人のセリフとして耳にしたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
しかし、『京大アメフト部出身、オールジャパン4度選出の組織変革コンサルタントが見つけた 仕事でもスポーツでも成長し続ける人の「壁をうち破る方法」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/刊)の著者、安澤武郎さんは「センスは訓練で補うことができる」といいます。
■「スキル」を磨くことを習慣に
「センス」を「天性の才能」だとすると、「スキル」は「訓練によって獲得できる技術」です。
「能力」というものが「センス」と「スキル」で成り立っているなら、訓練や反復によって自分次第で高めていくことができる「スキル」は常に磨いておかなくてはいけません。
大事なことは「センスがない」と自分の限界を決めつけず、訓練を習慣にすること。たとえ生まれ持った才能に恵まれなかったとしても、打つ手がないわけではないのです。
■自分に合った目標を見つける
しかし、「スキル」はやみくもに反復練習したからといって身につくものでもありません。自分が成長していきたい方向性を決めたうえでないと、ムダの多い訓練になってしまいます。
もし、その方向性がはっきりしないのであれば、「目標とする人物」を設定しましょう。
「この人のようになりたい」と決めることで、より高いレベルに基準を設定できるとともに、逆境に陥っても「あの人ならどう切り抜けるだろう」という発想で解決法を探ることができます。
ただし、自分とあまりにかけ離れている人、たとえばセンスだけでやっているような先輩などを目標にしてもなかなかうまくいかないので、自分と似た個性を持っている人を見つけるのがポイント。
また、その人の行動だけを追っていても、ただのモノマネに終わってしまいます。「あの人はなぜこんなことをしたんだろう」と、行動の背後にある考え方や行動原理にまで踏み込んで考えることが大切です。
■「型」を守る
センスのある人は最初からオリジナリティを持っているのかもしれませんが、そうでない人が彼らのマネをしてもうまくいくはずがありません。まずは「型」から入りましょう。
どんなことにも「基本」や「型」があります。
芸事や武道でいうところの「守」「破」「離」のように、まずは基本の型にしたがって(「守」)、それがきちんとできるようになったら自分なりの工夫を加え(「破」)、独自の道を進むのは最後(「離」)。
遠回りと思うかもしれませんが、これが着実に自分のスキルを伸ばしていく最も確実なやり方なのです。
安澤さんが在籍した京都大学アメフト部は、かつて大学日本一にも輝いたこともある名門。スポーツ推薦がなく、運動センスがある選手が入りにくいこのチームが好成績を残し続けられるのは「センス」の差は工夫と訓練で埋めることができることを物語っています。
本書には、今回取り上げた「センス」に限らず、私たちの目の前に立ちはだかる様々な「壁」の乗り越え方が明かされており、その内容は向上心を持ちながらもなかなかうまく行かない人に転機を与えてくれるはずです。
(新刊JP編集部)
なかでも「自分にセンスがないのがわかったから」というのは、何かを挫折してしまった人のセリフとして耳にしたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
しかし、『京大アメフト部出身、オールジャパン4度選出の組織変革コンサルタントが見つけた 仕事でもスポーツでも成長し続ける人の「壁をうち破る方法」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/刊)の著者、安澤武郎さんは「センスは訓練で補うことができる」といいます。
「センス」を「天性の才能」だとすると、「スキル」は「訓練によって獲得できる技術」です。
「能力」というものが「センス」と「スキル」で成り立っているなら、訓練や反復によって自分次第で高めていくことができる「スキル」は常に磨いておかなくてはいけません。
大事なことは「センスがない」と自分の限界を決めつけず、訓練を習慣にすること。たとえ生まれ持った才能に恵まれなかったとしても、打つ手がないわけではないのです。
■自分に合った目標を見つける
しかし、「スキル」はやみくもに反復練習したからといって身につくものでもありません。自分が成長していきたい方向性を決めたうえでないと、ムダの多い訓練になってしまいます。
もし、その方向性がはっきりしないのであれば、「目標とする人物」を設定しましょう。
「この人のようになりたい」と決めることで、より高いレベルに基準を設定できるとともに、逆境に陥っても「あの人ならどう切り抜けるだろう」という発想で解決法を探ることができます。
ただし、自分とあまりにかけ離れている人、たとえばセンスだけでやっているような先輩などを目標にしてもなかなかうまくいかないので、自分と似た個性を持っている人を見つけるのがポイント。
また、その人の行動だけを追っていても、ただのモノマネに終わってしまいます。「あの人はなぜこんなことをしたんだろう」と、行動の背後にある考え方や行動原理にまで踏み込んで考えることが大切です。
■「型」を守る
センスのある人は最初からオリジナリティを持っているのかもしれませんが、そうでない人が彼らのマネをしてもうまくいくはずがありません。まずは「型」から入りましょう。
どんなことにも「基本」や「型」があります。
芸事や武道でいうところの「守」「破」「離」のように、まずは基本の型にしたがって(「守」)、それがきちんとできるようになったら自分なりの工夫を加え(「破」)、独自の道を進むのは最後(「離」)。
遠回りと思うかもしれませんが、これが着実に自分のスキルを伸ばしていく最も確実なやり方なのです。
安澤さんが在籍した京都大学アメフト部は、かつて大学日本一にも輝いたこともある名門。スポーツ推薦がなく、運動センスがある選手が入りにくいこのチームが好成績を残し続けられるのは「センス」の差は工夫と訓練で埋めることができることを物語っています。
本書には、今回取り上げた「センス」に限らず、私たちの目の前に立ちはだかる様々な「壁」の乗り越え方が明かされており、その内容は向上心を持ちながらもなかなかうまく行かない人に転機を与えてくれるはずです。
(新刊JP編集部)