モテるようになる“お金の使い方”

写真拡大

 ビジネスで成功している人たちは、それぞれ自分なりの稼げる方法を持っているものです。そのベースになっているのは、“一生お金を稼ぎ続ける”習慣を身につけているということ。
 大物華僑に弟子入りしてビジネス哲学を学んだという大城太さんは、著書『一生お金に困らない「華僑」の思考法則』(日本実業出版社/刊)で稼ぎ続けることができる思考法を紹介しています。
 今回は著者の大城太さんと、彼が影響を受けたという中谷彰宏さんとの対談を決行! どんな話が飛び出すのでしょうか…? その前編をお送りします。
(新刊JP編集部)

■「モテる」ということは「お金を使う」ということ

大城「私が先生のご著書と出会ったのは私が大学生の頃なので、もう20年前のことなんですね。
その頃は大学デビューが流行っていて、それまではモテない生活を送っていたのですが、大学デビューをしたいと思って、中谷先生の成功塾、企画塾、時間塾の3冊セットをバイブル代わりに使ったんです。そこに書かれていたことを全部実行して、そこから大学デビューをすることができました」

中谷「大学生にして『塾』シリーズはかなりませているよね。あのシリーズはビジネスマン向けだからね」

大城「今から考えると確かにそうですね。ただ、当時教師か社長になりたいと思っていて、教職の資格を取るための勉強でも『時間塾』は参考になりましたね。それまであまり勉強してこなかったものですから、それで遅れを取り返すことができました」

中谷「大学時代って、最も時間の価値が分かっていないよね。時間が無限にあると思い込みがちじゃない。でもその時に、時間に対して意識できたのはすごいことだよ」

大城「そうなんです。私の読書人生は中谷先生との出会いから始まりました。時間の大切さを知ったのも、目標を達成するためのやり方も、あの3冊が原点です。
私は松井秀喜選手と同い年なのですが、彼が巨人に入ってからのホームランの数と、私自身の女性関係の人数を勝負するという目標が当時の私の中にあって、すごくタイトなんです。とにかく時間がなくて。その中でスピードが大事だということを中谷先生から教わりました。私の師匠である華僑の方も、同じようにスピードに対してとても厳格です。何事もキチキチと出来ないとダメだ、と。
私は経営者になりましたが、中谷先生の言葉は社員にも良い影響を与えています。本当に感謝をしています」

中谷「すごいね。とても真面目な話なんだけど、モテるためにいろんなことを学んだという、そのギャップがすごい。
僕は空手部だったのだけれど、空手部に入ってくる人の中にはモテたいという動機の人もいるわけだ。でも、そのモチベーションも途中の地道な反復練習という武道の崇高な世界が、最終的にもともとの動機がなんだったのか忘れさせてしまうくらい純粋なんだよ。それが他の勉強やスポーツ、仕事に生かされていくという世界になっている、そんな感じがするね。
ようは、何のためにやっているか、その目的もプロセスの中で浄化されていくんだよ。そして浄化されて、忘れてしまった頃にモテるようになる。頭の中でモテたいと思っているうちは、そう上手くいかない。
モテるようになるということは、農業でいうところの収穫なんだよ。でも、それだけでは本当にモテているとはいえなくて、本当にモテる状態というのは、収穫をするといより次の種を植えていくとか、育てることに気持ちが動いていることを指すと思うよ」

大城「私がお借りして伝えている先生の言葉があります。それは、仕事の報酬は仕事ということです。これは華僑の師匠も同じことをおっしゃっていました。要は、食べるために働くのではなく、働くために食べるのだということです」

中谷「僕は商売人の家で育ってきたから、『いかに奪われないものを見つけるか』ということを親から教わってきたんだよ。財産も物もお金も、それは奪われるもの。でも、裸一貫になっても奪われないものがある、それが親から教わった商売人の哲学だ。ユダヤ人も華僑もみな同じだと思うよ」

大城「そうですね。先生が以前お話されていた中に、100万円あったらどうするかということを問われていて、そこで先生は社交ダンスを習うのも一つの手だと言っています。
普通なら株に投資するとか、貯金とかそういうことを考えますよね。でも、先生は社交ダンスを習いに行けば、社交ダンスが上手くなるだけでなく新しい出会いがあり、それがきっかけで自分に1000万円融資してくれるお婆さんと出会えるかもしれないとおっしゃいました」

中谷「これは実は、お金を使うということはとても時間がかかるということなんだよ。例えば100万円でダンスを習おうと思ったら、1時間1万円のレッスン料で、使い切るのには100時間かかるんだね。
でも、100万円を払うからすぐに上手くなるようにしてくださいということはできない。ということは、皆はお金があればできると思っていたけれど、お金があってもすぐにできるわけではない。お金を使うには膨大な時間がかかるからこそ、急いでやらなくてはいけないということなんだよ」

大城「なるほど」

中谷「話は戻るけれど、モテるかどうかというのは結局仕事で稼げるかどうかというところじゃないかな。仕事で稼げるというのは、お客さまにモテるということだし、仲間にもモテるということ。それは金融にもモテるということだから、僕はモテるようになったら絶対に食べていけるよと子どもたちに教えているんだ。
じゃあ、具体的にどうすればいいか、分かりやすい例をあげよう。ここに100万円のお金を持っている男が2人いる。一方は100万円を使って映画を555本分観た。1800円のチケットで555本分でしょ。もう一方は100万円をそのまま貯金した。どっちの男とデートがしたい? デートなら映画を観た男のほうが楽しいでしょう。話の内容も豊富だし、555本の映画の情報をインプットしているわけだから。で、貯金をした男は何も経験していないから話が面白くないわけだ。それに、じゃあこれから555本分の映画を観ようと思っても、それは難しいよね。だって、全て観終わるのに1110時間はかかる。
だから、お金を使うというのは時間がかかることなんだよ。そして、時間をかけてお金を使ってきた人こそが一番にモテるということだと思うね」

大城「そうですね」

(後編に続く)