誕生日でわかる性格、相性、人間関係のコツ。愛蔵版『誕生日大全』
誕生日占いの本はたくさんある。
なんでこれは人気なの？
なんて疑問形にしたけれど、私もこの本がだいすき。
今回、最新データを加えた（「この日に生まれた有名人」のコーナーに、ももいろクローバーZのメンバーが入ったりしている）愛蔵版が出た。
これを期に本書の良さを語りたい。
私の誕生日である10月3日の場合はこう。開くと、見開き2ページ分、自分のことが書いてある。
一行目に、太くて大きな字で“弱者に尽くす強い正義感の持ち主”とある。さっそく褒められた。うれしい。
そこから、10月3日生まれがどんな人かの説明が、800字ほど続く。“人間関係は間違いなくうまくいきます” “愛想がよく、寛大で、ユーモアのセンスを発揮します”など、心躍る言葉の数々。
欠点も指摘してある。“楽な方に流されがち”。けれど、“人生のすばらしさを経験したいという思いが強いので、努力が期待できます”とフォローがある。優しい。
それから「隠された自己」のコーナー。“心配性、自己不信、優柔不断などが原因で、豊かな才能を十分発揮していない場合があります”など、問題点とその対策が400字。さらに「仕事と適性」が300字、「恋愛と人間関係」が150字続く。
ここで、占星術から数秘術へと枠組が変わり「数秘術によるあなたの運勢」のコーナーに。
3日生まれの人、10月生まれの人はどんな人間か、500字ほど書いてある。
最後に、「長所と短所」が“創造的である” “自由を愛する” “怠情である”などの短いセンテンス20個でまとめられている。
『誕生日大全』が便利なのは、見開き二ページに、相性占いもまとまっていること。らくちんだ。右ページの右端に、相性のいい誕生日が載っている。それも、単純にただ相性がいい人ではない。
私の場合、「恋人や友人」が54件、「力になってくれる人」が16件、「運命の人」5件、「ライバル」10件、「ソウルメイト（魂の伴侶）」18件に分かれて載っている（日によって、該当する件数は前後する）。
運命の人とは、良くも悪くもその人の運命を変えてしまう相手。
ライバルとは、競争相手でありながらもお互いに切磋琢磨し、刺激を与え合える相手。
ソウルメイトとは、魂の伴侶、精神的な繋がりの深い相手。
私のソウルメイトの覧に、7月19日とある。だいすきな宮藤官九郎さんの誕生日だ！
だから私はこの本がすき。つらいとき、「でも私、宮藤さんと魂寄り添ってるからなあ」と思うと元気が出てくる。
単純かもしんないけどさ、でもでも嬉しいもんですよ。
占いの本は、他人のページを読むのも面白い。
宮藤官九郎の「恋人や友人」の覧に、4月23日。阿部サダヲの誕生日。脚本家と役者として息ぴったりな二人なので、さすがだなあと思っていたら、阿部サダヲの「恋人や友人」の覧に7月19日はない。ああ片思い。かわいそうって言いつつニヤニヤしちゃう。
『誕生日大全』は、全832ページと分厚い。366日×2＝732ページで、じゃあ残りの100ページは何が入っているのかというと、本書の理論が、図解入りで丁寧に説明してある。
見出しを並べてみる。「占星術への招待」「太陽の占星術における12の役割」「12星座」「10天体」「支配星」「進行ーープログレス」「恒星占星術とは」「数秘術とは」「9つのパーソナルイヤー」「31つのパーソナルデー」「星の特質」。読むと、どういう理由で誕生日ごとに性格が変わる、としているのか分かる。
でも別にこれを理解しなくても、占いの結果を楽しむことはできる。
昔読んだ誕生日占いの本にも、理論が詳しく載っていた。「ここを読まないで自分の誕生日のとこをすぐ読むやつがいるが、それじゃあ真の理解は得られない」みたいなお説教が書いてあった。そういう脅しがない『誕生日大全』がすき。
がっかりしないですむところもいい。悪い相性はそもそも載ってない。
“そこに記載された誕生日が絶対であるというわけではなく、その誕生日以外の人のなかにも大切な人は見つかるはずです”というフォローもある。
『誕生日大全』は優しい解釈で、前向きな気持ちになれる。
みんなも気軽に自分のページを開いてみては。もしかしたら、だいすきな人の誕生日が相性の覧にあるかも。（与儀明子）
