「100円ショップ・ダイソー」としてバブル崩壊後の庶民に愛された大創産業は、100円ショップ業界で60%のシェアを誇り、第二位のキャンドゥを引き離すガリバーだ。しかし、原油価格の高騰は一服したものの、同社の成長期に比べ原材料費は上昇しており、メーカーからの「売り手の交渉力」は依然高止まりしている。

その影響から、同社は新規出店店舗の看板から「100円ショップ」の文字を外し「ザ・ダイソー」とのみ銘打っている。100円ショップを脱したダイソーは150円・200円といった価格帯の商品から、500円〜1,000円・2,000円という価格帯までバリエーションを持たせた品揃えに転換している。
しかし、100円オーバーの価格帯商品が売上げ上位の商品にランキングされることは希で、消費者からは依然、100円商品が要望されているのは事実である。そのため、業界2位のキャンドゥは100円商品のみの取り扱いにこだわっているが、100円で仕入れられる商品供給先の確保に苦慮しているという。

国内市場の苦境に際し、底力を見せるのが大創産業のグローバルカンパニーたる、もう一つの顔だ。
同社は2001年に台湾・韓国への本格出店を皮切りに、以降、シンガポール、タイ、カナダ、UAE(アラブ首長国連邦)、 クウェート、カタール、インドネシア、 バーレーン、マカオ、 アメリカ、ニューカレドニア、 オマーン、 ニュージーランド、ルーマニア、 モーリシャス、サウジアラビア、ベトナム、マレーシア、レバノ、ヨルダンと漸次展開している。
その一つ、韓国市場での活況が伝えられている。

<あの「ダイソー」が続々上陸 1000ウォンショップ人気の背景>
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090222/kor0902221301001-n1.htm

1000ウォン(約60円)ショップとして、超物価と<不況に泣かされている韓国の主婦や学生たちの“救世主”>となっているといい、韓国全土で450店舗を構えるまでに至っているという。


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