今日は西欧近代科学はなぜここまで発達したのか?というお話しです。それは仮説検証というアプローチが優れていたからですね。仮説を立てて、実験をして証明する。その知見をベースにまた新たな仮説がたっていく。そんな積み上げ作業について、今日はお話しします。


 仮説検証アプローチのお話しをする時に、私は必ずメンデルの「遺伝の法則」のお話しをします。

 高校生の頃、生物の授業で出てきましたね。私は生物が非常に苦手でしたが、この頃までは、なんとかついていっていました・・・。

 話しを元に戻しましょう。

 メンデルさんはえんどう豆で実験をして、3つの法則を発見したんです。

 優性の法則、分離の法則、独立の法則ですね。

 背の高いえんどう豆と、背の低いえんどう豆があるが、背の高いものどうしを交配すると、背が高く育ち、背の低いもの同士を交配すると、背の低いものになりました。

 では、背の高いえんどう豆と、背の低いえんどう豆を掛け合わせると?ということで、掛け合わせたところ、全て背が高くなりました。

 その背が高くなったものを自家受粉すると、背の高いものが3、背の低いものが1の割合になりました。

 では、背の高い低い以外に、豆にしわがある、しわがないなどのものをかけあわせたところ、背の高低と、しわの有無は関係せずに、その内部で閉じて遺伝することがわかった。

 といったものですね・・・。わかりました?

 メンデルは8年にも及ぶ実験をして、この法則を発見しています。

 でもまあ、実験は検証するためのものです。

 ある程度、はじめからこうではないか?と考えて検証のために実験をするんです。だから、メンデルにはある程度、こうなるという予測があったのでしょう。

 そう、ある程度はじめから予測を持っている。しかも、ある程度正しいことがわかる。人間にはそういう能力があるんですね。不思議なことに。


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