鳥取県の公立小学校には「学級委員長」がいない。そんなニュースが流れたのは、つい先日のことだ。みんな平等で、学級委員長のいない国の「学級委員長=首相」は、漢字が読めないと叩かれている。
「教育」のことを真剣に考えないと、「経済」問題の解決は、いつも付け焼き刃になってしまう。

そこで、経済協力開発機構(OCED)の学習到達度調査(PISA)で毎回好成績を収めている国・フィンランドをお手本に考えてみたい。同調査の2003年実施分で、トップに躍り出てからというもの、日本で報じられているフィンランドとは「塾もないのに」、「競争もないのに世界一」という、大層ミステリアスな教育の国になっているというのだ。興味深いっ。


フィンランド在住ジャーナリスト「靴家 さちこ」さんが、オンラインメディア「メディアサボール」で、記事にしておられるので抜粋させていただく。

塾”も“競争”もない世界一の「教育大国」
受験や偏差値がないことから“競争もないのに”と驚かれているフィンランドの学校システムではあるが、どちらかというと、どの生徒も小学一年生からして、「帰宅後すぐに宿題をすませる」ことの方が注目に値するのではないだろうか。所要時間は30分前後という無理のない量だが、毎日の宿題をやらない、あるいは、やり忘れる生徒はほとんど皆無だという。

フィンランドは、25歳から54歳までの女性の就業率が81%と、欧州屈指の共働き社会だ。その共働き家庭では、両親が午後4時まで仕事で帰ってこない 家に、カギっ子の小学生が一人で帰宅して、一人で宿題をすませておくのがスタンダードだ。宿題とは、親に促されてやっと手をつけるのではなく、親が帰ってくるまでにもうやっておくもの――各家庭でそういう躾がなされているのだ。共働きが当たり前の社会では、子どもの自立をのんびり待っている余裕などないのである。



続きはこちら