6月にスペイン代表のユニフォームを着てプレーすることはない。レアル・マドリーのFWラウルはそう思っているのだろう。「今はしっかり休むつもり」と代表復帰を諦めるかのようなコメントをしている。

「今の目標は来シーズンに向けてしっかりと休み、力を蓄えること。2連覇したことでチームにはそれ以上のものが要求されるだろうし、そのためにも準備しておかなきゃいけない。長い間、ヨーロッパの舞台では僕らが望むような力、結果を出せていないし、来シーズンはもう失敗できない」。

 17日で2007-08シーズンは終わるが、ユーロ2008本大会を飛び越え、早くも08-09シーズンへ思いを馳せるラウル。次なる目標であるチャンピオンズリーグ制覇を成し遂げるためにも、オフには英気を養うことが大事と語っている。

 これまで、代表復帰については最後まで諦めないと語っていたラウルだが、アラゴネス代表監督がユーロ2008に自分を招集することは状況的に厳しいと悟っている。もちろん、ラウルが代表復帰への意欲を失ったわけではない。「ますます厳しい状況になっていくけれど、復帰への挑戦は忘れていない。まずは1日1日に集中したい、特にクラブでね。代表はその次だし、もしチャンスがきたら、その時は戦うつもりだ」と挑戦し続けていく構えを見せている。

 ラウル本人は諦めモードだが、今シーズン、リーガでチームトップとなる18ゴールをマーク、好パフォーマンスを維持し発揮しているラウルが招集から外れた場合、これまで以上の論争が繰り広げられることは間違いないだろう。ユーロ2008本大会に向けたスペイン代表の登録メンバー23名は17日に発表される。

(スペイン通信)