熊本県荒尾市が2016年から進めてきた競馬場跡地の土地区画整理事業が完工し、26日、現地で記念イベントがあった。土地を再配置する換地処分が終わり、新町「海陽町」(愛称「あらお海陽スマートタウン」)が誕生。先行して大型商業施設が開業し、ホテル建設が進むほか、今後はマンション誘致などを予定する。人口千人規模のまちづくりを目指す最重要プロジェクトが、大きな節目を迎えた。

 国道389号と有明海に挟まれた面積約35ヘクタールの広大な土地で、「有明海の夕陽(ひ)が照らすウェルネスタウンあらお」をコンセプトに据えたまちづくりが進む。事業費は約63億円。居住ゾーンでは7棟計113戸の新築アパートが満室となり、一戸建て住宅21棟が完成した。他のゾーンでは、場外馬券発売所「BAOO荒尾」と大型ディスカウントストア「メガセンタートライアル荒尾店」が営業している。

 4月1日からは市保健・福祉・子育て支援施設「Mirairo(みらいろ)」が行政サービスを始め、海陽町とJR荒尾駅を結ぶ路線バスが運行を始める。6月には道の駅「ウェルネスあらお」や公園がオープン。他に医療施設やビジネスホテル(48室)が建設中で、温泉付きの11階建てホテル(235室)も近く着工する計画だ。市によると、総合衣料品店の開店計画も進められている。

 22年に着工した有明海沿岸道路の三池港インターチェンジ(福岡県大牟田市)と海陽町を結ぶ連絡路の工事も進む。開通時期は未定となっている。

 地権者や住民代表、市議らが出席した記念イベントで、浅田敏彦市長は「このまちが荒尾市の新しい中心拠点として、多くの方々が住み、多くの来訪者を迎え入れ、感動を与えられる素晴らしい場所になることを祈念する」とあいさつした。この後、記念碑の除幕や小学生たちが参加した記念植樹などが行われた。

 地権者の平川隆介さん(75)は取材に「施設の誘致が順調に進むか不安もあったが、ここまで順調にきてほっとしている。先祖代々の土地が地域の発展に有効活用され、感慨深い」と話した。

 (宮上良二)