韓国戦に登板した侍ジャパン・藤平尚真【写真:小林靖】

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楽天・藤平が韓国相手に3者連続奪三振

 驚異の奪三振ショーに韓国応援団も沈黙するしかなかった。野球日本代表「侍ジャパン」の藤平尚真投手は15日、「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」グループBの韓国戦で3者連続奪三振と堂々たる投球を披露した。9日のチェコとの強化試合から衝撃の9者連続奪三振。コーチ陣も「今はもう欠かせない存在」と脱帽していた。

 この日、3点リードの8回に登板すると、ユン・ドンヒ外野手を空振り三振。チェ・ウォンジュン外野手を直球4球で追い込み最後はフォークで空振り三振に仕留めた。2死で高橋宏斗投手(中日)から本塁打を打っているパク・トンウォン捕手と対戦。直球2球で追い込み最後はフォークにバットが空を切った。

 9日のチェコとの強化試合から驚異の9者連続三振。この日もストレートとフォークの2球種だけでバットに当てられたのはわずかに2球のみだった。試合後、吉見一起コーチも「もう数字が物語っていますし、生で見てもバッターを圧倒している。パ・リーグの打者もみんな『藤平って嫌だ』っていうので。そういうところも加味して」と絶大な信頼を置く。

 神奈川・横浜高から2016年ドラフト1位で楽天に入団。1年目から1軍で8試合に登板し3勝、翌2018年は4勝を挙げたが、以降は4年間でわずかに3勝と苦しんだ。今季から本格的に救援に転向し、47試合で防御率1.75とブレーク。「今のポジションはどハマりしている」と吉見コーチも“適材適所”を理解し、8回に置く。

 チームは17日にチャイニーズ・タイペイと対戦する。グループ突破へ、負けられない戦いとなる。「なるべく連投は避けながらですけど、明日も勝たなきゃいけないので。藤平の力をまた借りたいと思います」。首脳陣にとって頼りになる存在だ。(川村虎大 / Kodai Kawamura)